1985年。2度めの海外旅行先としてインドの井戸掘りツアーに応募した。インドで首相が暗殺されるという政情不安のため企画が変更され、スリランカで農村地域が様々な援助を受けて立ち上がっていく様子を視察することになった。
ある施設の中で働く青年海外協力隊の日本人に出会った。村の人、特にお年寄りや子どもたちに絶大の信頼を得ている様子、触れ合うすべての人が笑顔になっているように見えた。私たちとの交流を通じて子どもたちに折り鶴を渡した時に向けられた笑顔、学校にある様々なものが日本の援助によって得られていると投げかけられた感謝の言葉。どれも印象に残ることばかりだが、でもやはり日本から来てくれている協力隊員の心づくしの触れ合いは何にも代えられない、かけがえのない財産だとお話してくれた。
昨年の、沖縄での商店街活性化計画や本部町の町おこし、学校の再生、今年の北海道でのニセコでの蝦夷鹿の皮を利用したスキーグローブ制作、エスコンフィールドの地域との関わりなどに触れる機会が何度もある中で、地域の方々の努力、そして送り込まれた人たちとの交流を通して生まれてくる新たなもの、「共創」に大きな期待を抱いた。
昨日、家庭科のまちづくりの授業に追手門学院大学の学生さんが来られて、茨木市と姉妹都市の小豆島との交流をしている「小豆島プロジェクト」のご紹介をしてくださいました。
二十四の瞳の映画村-地域の農業に貢献
道の駅小豆島オリーブ公園-健康と福祉、質の高い教育について考える
マリンスポーツをしながら海洋ゴミの回収
小豆島の紹介をされながら、抱えている問題、取り組んでいる課題、今なすべきことなどを考える機会をくださいました。
一人でできることと考えると臆してしまうことも、チームで考えると知恵が舞い降り、何かを創り出していく「芽」が見出せる。世界や日本各地で見られることが、ここ茨木市で起こっており、その担い手になれる可能性が授業の中で生まれているとするならこれ以上ない経験の第一歩が学校の中にあることになる。
世の中はますます小さくなり、時間の流れは速くなる。だからこそ、実際に会って、直接言葉を交わすことの意味はより大きくなっていくと感じています。追手門学院大学の学生さんたちが、フラットに、でも、奥底にある漲る「熱いもの」を感じさせるプレゼン、そしてグループワークの中で見せた迸る「暖かさ」は何かを創り出していくときに欠かせない大切なものでした。それはすぐそばで言葉を交わし、思いを通わせないと成就できないものです。宿泊野外活動から一週間が経過しようとしているこの時期にこれからを感じさせてもらういい機会となりました。
ありがとうございました。