81期生スプリングセミナー

5月2日(土)、9時20分より、81期生スプリングセミナーが京都大学時計台記念ホールで実施されました。

都大学大学院薬学研究科専攻長 石濱泰教授、工学研究科助教 池美乃里様、法学部4回生 水野陽介様、工学部建築学科3回生 森本健太様、4名の卒業生のお力添えをいただきました。石濱教授よりご講演を、4名の皆様にパネルディスカッションをしていただきました。

石濱先生のご講演では最初に、高校時代の課外も含めての学びが研究者への導きの糸となったこと、大学では希望した研究室にくじで負けて入れず、第一希望ではなかった研究室で研究生活が始まったことなどについてお話しいただきました。石濱先生が、その後も含めての自身のふりかえりとして、「やりたいことはいつも自分でわかっているわけではない、その時の最善を選んで歩む」という、示唆に富むメッセージを伝えてくださいました。また、ご自身が企業勤務を経て「ゼロから1を生み出す仕事を」とあらためて研究生活に戻って、どのような研究をしてきたのか、それが私たちの社会にどのような実りをもたらしたのか、その一端をご紹介くださりました。石濱先生の研究のある先達の発見をご紹介いただいた中で「ノイズの中からシグナルを見つける」という言葉が、個人的にとても印象に残りました。お時間があればもっといろいろお聞きできたのが残念に思えるお話の最後で、ノーベル化学賞を受賞された下村脩さんの言葉「強く願って努力をすれば必ず叶う 今叶ってなくてもこれから叶う」を、81期生に贈ってくださいました。

質疑応答では質問がやまず、研究の扉を開くかもと思える質問から、石濱先生がご紹介くださった小型の実験装置(2億円を超すそうです)をさわってよいか、という質問まで、予定時間を超すやりとりが続きました。一つ紹介したいやりとりです。「研究の原動力は?」(石濱先生がしばらく考えられたあと)「説明できないなあ、それが好きとしか。好きだからぶれない。定まったのは39歳の時。」休憩時間でも、装置に触れる生徒、質問を重ねる生徒で、石濱先生を囲む黒山の人だかりでした。

パネルディスカッションでは、進行の3人の委員がお題をパネラーに提示し、パネラーが応える形で進みました。「茨木高校での生活、心に残ること」では、四人四様で、授業、部活動、行事などの思い出が語られました。とりわけコロナ下で行事をするにあたって「何を大事にし、何を捨てるか。過程では仲間の苦しい表情もたくさん見た。大切な経験だった。」というお話は、コロナ下で学校生活を送ってきた81期生にも響いたのではと思います。「京大にいて、個性をどう考えるか」では、これもパネラーのみなさまがそれぞれの言葉で、個性的になろうとしてそれぞれが個性的なのではなく、本人の普通が個性的、それが受け入れられるという意味で個性が抑制されない環境、まずは茨高で楽しめばよい、と話されました。さらに「大学と高校の違い」「京大志望のきっかけ」「テストで落ち着く方法」などのやり取りが続き、「将来を決めるのに大切なこと」では、「損得で判断しない」「より先の将来を考えて」「まだ見つからないなかで、やりたくないことを捨てて」「いろんなことに巻き込まれてみる」と、これも示唆に富むお話をいただきました。最後の「茨木高校生に大切にしてほしいことは?」というテーマでは、それぞれの「思う存分楽しんで」「健やかに」「積極的に手を挙げて」「巻き込まれて失敗を」という贈り物のような言葉に加えて、全員から「ぜひ京大へ!」と、茨高愛にまさるとも劣らない京大愛を示していただきました。

本セミナー全体を通じてとても強く感じたのは、一つは、登壇いただいたみなさまが、高校生活でつかんだことを手放さずに、そのあとの実りある歩みをすすめられていることでした。 土曜日の貴重な朝の時間を、宝物のような言葉の数々を贈りに来てくださったことに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。もう一つは、スプリングセミナー委員のみなさんの、朝の集合時からの動き、準備、運営、清掃、後片付けの様子でした。委員の皆さんのきびきびとした動き、絶妙な進行を支えているチームワークを、終了後の話し合いの輪に感じました。ありがとう!

ご協力いただいた京都大学の関係者の皆さま、ありがとうございました。係の先生方、お疲れさまでした。