心に焼き付けろ

極度の効率化と合理化が進んだ世界。生演奏を行うことは非効率とされた。

Reverberation~消えぬ響き~ About the tunesの紹介文の一節だ。第45回茨木高等学校吹奏楽部定期演奏会、第2部の音楽劇に関するご紹介だ。37年め(正確には38.5年)。非効率の中に生きがいとやりがいを求め続けてきた古いタイプの人間にとってまさしく心に残る消えぬ響きとなった。Live動詞の時に「イ」と読んでいたiが形容詞のLiveではI「アイ」と読む。その場で、その時、即興で起こっていることを楽しむLive。そこには私とあなたしかいない。どの曲も演奏もそして歌もいたるところで生き生きとしていた。(動詞は「生きる」形容詞は「生き生き」)

やさしい、強い、軽妙、重厚。同居するはずのないものが曲の中で交差し、動き回る。会場は演奏の終わりから拍手を始めるタイミングが待てないほど賛辞を送りたがっていた。

OBOGのステージ。花は咲く。管楽器の一小節の演奏で涙が溢れ、零れ落ちた。曲のすばらしさ、演奏のすばらしさ、そのもののすばらしさはもちろん、でもそれ以上のものを受け取ることができるステージだった。

圧倒的な力でみんなを鼓舞する指揮者、中心でどっしり安定した響きを届ける管楽器たち。時に切なく、時に力強く観客の心を躍らせる。吹奏楽の中にあって欠かせない弦楽器、走り回って打つパーカッション。それぞれが違う楽器、演奏をそれぞれの個性を生かしながら奏でるハーモニー。風の音や空気中に舞う埃に光が当たっているように感じられる演奏もあった。人の心の動きがわかっているからこそ届けられるNOTEの数々。昨年、見逃すまいhttps://www.osaka-c.ed.jp/blog/ibaraki/principal/2025/03/で記した観点とは違う意味で「聞き漏らすまい、見逃すまい、そして心に焼き付けろ」と自分に囁きながら躍動する演奏者たち一人ひとりを見つめ、聞き入りました。

79期生引退の舞台。お疲れさまでした。始まったことは必ず終わる。別れのない出会いはない。最後の舞台が最高の舞台になったことへのお祝いとたくさんのステージにお招きいただいたことへの感謝の気持ちを添えさせてください。いい時間をいただきました。ありがとう。