平成27年度始業式

 本日4月8日、平成27年度が本格的に始まりました。今日は、4月8日とは思えない真冬並みの寒さです。それに冷たい雨。朝、久しぶりに校門に立っていると、見慣れた顔が挨拶をしてくれます。「久しぶりだね」という声掛けに、「そうですね、お久しぶりです」と返してくれます。見慣れた顔の中に、1年生がまじって朝の挨拶をしてくれます。フレッシュさが伝わります。それに制服がやはり新しい。特に市岡の校章の入ったボタンが眩しい。光っていました。

 さて、始業式です。始業式は、着任式から始まります。今年着任された先生方を私から紹介しました。そのあと、私の式辞です。私からは、「今年の市岡高校の重点目標」の話をしました。先生方にも職員会議などで伝えさせていただいているのですが、生徒たちも意識を持って今年の課題に取り組んでほしいと思い話をしました。今年の重点目標は

  1.「授業で鍛える」

  2.「部活と勉強の両立」

  3.「将来を描くキャリア教育」

の3点です。1と2は、2・3年生には平成26年度の終業式で話をしましたし、1年生には入学式の式辞で「学べ、学べ、さらに学べ!」で話をしました。ですので、今日は3点目のキャリア教育の話を中心にしました。キャリア教育は、それぞれの学年によって目標が異なります。1年生は、「将来の人生のフィールドを考え始めてほしい」と話をしました。入学してすぐに「もう進路の話?」と思うかもしれませんが、この11月には、2年次の科目選択を決めなければなりません。その科目選択は、将来に進学したい学部とかなりの部分で関連します。ですから、早くはないのです。モノづくりに興味のある人は、工学部関係を希望します。決して法学部ではありません。将来英語を使った仕事を考えている人は、国際関係学部や外国語学部を希望するでしょう。薬剤師を考えている人が、薬学部以外に行くことは考えられません。ですから、将来の人生のフィールドと学部はかなりの部分で関連しているのです。「そのことをよーーく考えて、科目選択をしてほしい」と伝えました。ということは、今の2年生は、もう「将来のフィールド」を考えていなければならないのです。2年生のみなさん、将来のフィールドを考えて科目選択しましたか?大雑把な理系・文系ではだめですよ。

 2年生には、「第一志望を考えること」を伝えました。1年生と同じく2年生も11月には科目選択が待っています。その時には「第一志望の大学はどこなのか?」を決めた上で科目選択をしてほしいと伝えました。そのためには、大学に出かけることが重要です。ウェブページやパンフレットではわからないことがたくさんあります。実際に大学に出かけて、自分の目で見て、耳で聞いて、肌に触れることが大切です。そのことで得られる情報量は、とてつもなく多いです。足を運んで初めてわかることがたくさんあります。そこで学んでいる学生とそして教えている教授と触れることで、わかることはたくさんあります。そうやって第一志望を決めてほしいと思います。ということは、3年生はもうすでに第一志望は決まっていなくてはなりません。今年1月の実力試験で第一志望を国公立と書いた生徒は、なんと196名です。その中で、大阪市立大学と書いた生徒は、61名います。それが、ほんとに第一志望なら、何も問題ない。だけど、「なんとなく・・・」「近くにあるから・・・」「よくわからないけど、いけたらいいな・・・」で書いている人がいれば、それは問題です。

 ですから、3年生には、「第一志望をゆずるな」と話しました。もし、今の段階で第一志望があやふやな人がいたら、すぐに新しい担任と話をすべきです。そして、1日も早く第一志望を決めるべきです。決めた第一志望は最後まで譲ってはいけません。模試の結果のたびに第一志望がぶれる人は、なかなか学力が伸びないのです。ですから、最後まで粘ること。それが大切であると話しました。今年卒業した67期生は、単位制に移行してから、現役での国公立合格、現浪合わせた国公立の合格が最高になりました。素晴らしい結果を残してくれました。それも最後まで第一志望、自分のやりたいことをゆずらず、3月の後期試験までがんばったからです。68期生のみなさんも続いて行ってほしいと思います。

 私の式辞の後に、生徒指導部長、進路部長、学習支援部長が話をしてくれました。生徒指導部長から、学校生活のルールの話です。特に強調されていたのは、自転車のルールが変わったことです。交通ルールを守らずに自転車に乗った場合は、「切符を切られる」ということです。大人も含め十分に注意をしなければなりません。進路部長からは、私の話に引き続き、国公立に合格した生徒がどれだけ粘って勉強したか、最後の最後までほんとにあきらめていなかったこと、そしてその生徒たちは、1年の時から「自分の進路」をよく考えていたし、そして何よりも「授業を大切にしていた」ことを話してくれました。学習支援部長は、学習支援部の紹介です。「学習支援部は、①総合的な学習の時間②読書活動③国際交流の3つの仕事をするところですが、共通しているのは皆さんの生き方を学ぶことを支援する部です」ということを、喉頭がんで声を失ったつんくさんが、近畿大学の入学式で新入生に字幕のメッセージで伝えたことを引用しながら、話をしてくれました。3人の部長ともとてもいい話です。

 最後に、この春ケントに短期交流に行ってきた9人の生徒から、交流の報告がありました。日本語教室での先生役の話、障害がある生徒たちとのかかわり、ケント市の桜祭りの話、ほんとはもっと話をしたいエピソードがたくさんあると思います。また、話を聞かせてください。アメリカでは、支援学校はなく通常の学校に支援学級があり、一緒に学習活動を行っていると報告がありました。「ほー、そうなんだ」と思いつつ、「日本にも、というより大阪にもあるよ」と思いました。大阪には、知的障害がある生徒向け自立支援コース、支援学校と連携する共生推進教室が数校設置されています。私は、その中の2校で勤務した経験があります。障害がある生徒とともに学び、ともに育つ学校です。インクルーシブな教育をめざす学校です。もしよければ、一度交流してください。

 最後に、今日から3学年そろって学校が始まりました。何年教師をしていてもこの日は緊張しますし、この緊張感が心に良い作用をもたらします。さぁ今年度も市岡高校全員でがんばっていきましょう!

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