今から1年前、選手権のメンバーの中に自分の名前はなかった。 1試合もベンチに入ることすらできなかった。
ただただ自分の無力さを感じ、悔しかった。 今思えば、当時の自分には自信がなかった。 サッカーの技術に対する自信だけでなく、 チームを背負って選手権の舞台で戦うことができる自信もなかった ように思う。
そんな自分ではあったが、 75期が引退する際に副キャプテンという大きな役を任せていただ いた。 試合にほとんど関わったことのない自分が副キャプテンに選ばれる なんて思ってもみなかったので、 驚きと不安から自然と涙が溢れた。
そして何より、 悔しさや無力感に苦しみながらも必死になってやってきたことが間 違ってなかったんだと感じ、 このことが自分にとって1つの自信となった。
チームとしてもこの1年間、様々な新しいことに取り組んだ。 アイシティecoプロジェクトへの参加の企画・運営、 学校中のクラブを巻き込んだ挨拶運動や校内清掃、 野球部の甲子園大阪予選での声出し応援、など。
どれもサッカーに直接関係ないじゃないか、 と思った人もいるかもしれない。しかし、 これらはすべて応援されるチームになるための活動だ。 応援されるチーム、愛されるチームは強い。 応援は自信となり、自信は力となるからだ。
そんなチームになりたくて、そんな人になりたくて、 もちろんしんどい時期もあったが、1年間頑張ってきた。
だから、今の自分には選手権の大舞台で戦う自信がある。 1年前は持っていなかったものを、1年間かけて手に入れた。
OBOGの方達や保護者の方達、畷高のみんな、 すべての応援してくれる人への感謝を忘れずに、 応援を自信に変え、そして力に変え、選手権に臨む。
3年プレーヤー S
掲載:顧問浅田