台風一過。晴天の下で各団の練習が繰り広げられている。紫外線対策と水分補給に留意して体を労わりながら当日を迎えてほしい。
先週は、NZでの合宿の成果とこれからの公式戦についてラグビー部のメンバーが校長室を訪れてくれた。感想が書かれた冊子の中には練習や試合を含めた専門的な内容や文化的な気づきや現地の人々との交流から得られた知見などが語られており、引率の先生、力を尽くしてくださったOBの方々への感謝の言葉を述べる部長さんの言葉には重い響きがあった。この研修で得られた学びが公式戦で発揮できることを願い応援に駆け付けたいと思う。
日本哺乳類学会で発表を終えた3人が校長室を訪れて、お話をしてくれた。発表の詳細については今後お読みいただいたり、お聞きいただいたりする機会があるのでそこに譲りたいと思う。この夏、多くの卒業生に会い、話を聞き、高校在学中に経験したこと、思い描いた夢が、時を経て叶えられ(つつある)たという話を聞いて高校時代に向き合っていることの可能性の広がりをずいぶん感じたが、訪れてくれた3人は高校時代、まさに今、それを実現、そして体験中であるということに驚きと喜びを感じる。その出発点は何度も触れているが、「正しい」のかという疑問だ。一つしかない正しい答えを求めるのではなく、様々な可能性を追求することを厭わず、面白いと思う気持ちを多くの人と共有し、そこに共鳴した人の多くの力を得て、自分が最初に想像していた以上の世界へと誘われている。この「コト」が10代の人たちがこれからを生きるエネルギーだ。自らの心の「震え」を、誰かが感じ取り、その人の心が震えるとき、それは波になる。その波はうねりを生み出し、大きな変化をもたらす。数世代の卒業生が10年を超える時を経て伝えてくれていることを在校生が届けてくれている。令和7年度も、残り半年と少しとなった。ぜひ多くの高校生にと疑問を持つこと、問いかけること、そして面白いという範囲を広げることによる自らの可能性の大きさを感じる機会を持ってほしい。そう切に願う。
まだまだ暑い夏は続く。体育祭を前に、ぜひ伝えたかった忘れものだ。