大台ヶ原自然環境研修が無事に終了しました

8月4日(日)に大台ヶ原自然環境研修を実施しました。

21名の生徒が参加しました。奈良教育大学特任教授の松井先生、環境省近畿地方環境事務所吉野管理官事務所の安藤様にもお越しいただき、解説をしていただきました。

朝の7時に生野高校を出発し、現地に10時頃到着しました。

大台ヶ原にはお手洗いがないので、支度を整えてから、いざ入山!

ウラジロモミやトウヒの見分け方の説明がありました。

松井先生による樹木の解説です。

↓シカの食害を受けた木です。

シカが樹皮を食べるのを防ぐためにラス(網)を巻きます。金属製のラスを巻いていましたが、雨により金属イオンが流出し、樹皮に付着するコケが育たなくなったり、ダメージがあると知りました。最近では、樹脂製のラスが使われているそうです。

展望台で集合写真を撮りました。

日出ヶ岳(標高1,695m)で昼食を取りました。

昼食後、正木峠にて防鹿柵の中の観察と笹刈り体験を行いました。

防鹿柵の中には、台風で生き残った木と数十年前から植樹したものがあります。

柵の中には、気温や水分量、植物の生長を観察するためのカメラを設置している作業場があり、科学的にも再生の進み方を研究しています。ササが繁茂しており、成長スピードが早まっているそうです。大台ヶ原は土の下が岩のため、重機を使ったササの除去も厳しく、課題となっています。

笹刈りの様子

防鹿柵は大きなものだけでなく、1本〜数本の幼木を守るための小さく簡易的なものもあります。一面ミヤコザサに覆われた正木峠ですが、トウヒやウラジロモミの幼木が所々に生えており、これらの幼木が大きくなるまで簡易的な防鹿柵で囲い、保護しています。囲うだけでは成長の速いミヤコザサに負けて幼木が枯れてしまうおそれがあるため、定期的に防鹿柵内のミヤコザサを刈る必要があります。今回の研修では、この「笹刈り体験」もさせていただきました。

防鹿柵内の幼木

最初は鎌の扱いに慣れていなかった生徒たちも、柵内のササを刈り終わるころには随分と上達していました。

正木ヶ原から雨が降ってきました。霧がかかった風景も幻想的で、とても素晴らしかったです。

ナガレヒキガエルを見つけました。

15時半頃に大台ヶ原ビジターセンターに帰ってきました。お土産を購入して16時に現地を出発。19時頃 河内松原駅にて解散しました。

大台ヶ原自然環境研修は、普段はできない特別な体験ができました。

解説をしていただきました、奈良教育大学特任教授の松井先生、環境省近畿地方環境事務所吉野管理官事務所の安藤様 ありがとうございました。

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