理療系学科~北視覚の特長 その9~

今回は「目が見えにくいのにどうやって勉強するの?」という話をしたいと思います。
最近は弱視の方の入学が圧倒的に多いので、弱視の方を中心にお話ししていきます。
①教科書:14~18ポイントくらいの大きな文字で書かれています(写真は経穴の教科書の専門学校用と盲学校用を比較したものです)。

②書写台:教科書が大きな文字で書かれていても、目を近づけないと読めない場合、机に覆い被さるようにして読んでいると、頸や腰が痛くなりますよね。書写台は写真のように書面を起こせるので、姿勢に無理なく文字を読むことができます。
③拡大読書器:写真のように液晶画面に大きな文字で表示したり、白黒反転させて、黒字に白い文字で表示したりできます。
④タブレット端末:現在は、通常の教科書以外にタブレット端末にUDブラウザ版教科書をダウンロードすることも可能です。文字の大きさ、フォントや背景とのコントラストなどが自由に選べるし、読み上げ機能もあります。何よりタブレット1つにすべての教科書の内容が入るので、持ち運びが楽で生徒にも好評です(写真は臨床医学各論の教科書とタブレット端末の表示の比較です)。
⑤デジタル録音図書プレーヤー:視覚障害者用に開発された形式で録音された図書を再生してくれます。普段の授業を録音したり、試験問題を読んだりするときにも使えるので、普通文字の教科書を読みづらくなった方だけでなく、使用文字を点字に切り替え途中の方も使っています(写真は貸出用の再生専用機です)。

①の教科書は無償で配付されます。②~⑤の補助具・機器については必要に応じて生徒に貸し出しもしています。これ以外にも前回のブログで紹介したように音声読み上げソフトや拡大機能を用いてパソコンで学習している方もいらっしゃいます。
専門学校であん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の勉強する場合、このようなサポートはまず受けられません。このように目が悪くても、様々な学習サポートが受けられるのも、北視覚・・・というよりも、これは全国の盲学校、視覚支援学校の大きな特長です。

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