Seven Days is not too short to change yourselves!

14年前SSHの企画で始まった海外研修。3校から5名の参加者を得て、カナダのUniversity of Albertaでサイエンス100という研修を受けた。成果発表はサイエンスディ、阿倍野の区民センターでおそらく大阪の高校生の発表がすべて英語で行われるというのは当時希少価値であったであろう。一瞬の静寂の後、水を打ったように静かになり、拍手が鳴りやまなかったことはまだ記憶の中に鮮明に残っている。

 翌年からGLHSのご支援もいただきカナダでの実施、サイエンスディや京大キャンパスガイドでの発表の機会をもらい時計台ホール舞台袖で涙をふく姿を見た。

 その後、アメリカのボストン、イギリスのケンブリッジ、アメリカ・カリフォルニアでの研修、阪大での合同発表会の場で体験を披露する機会を得てきた。阪大の豊中キャンパス、大阪大学会館で20名の参加者が15分の時間を頂いて、聴衆へ語りかける。うまく行くことも、うまく行かないこともありながら夏からの長い時間を過ごした仲間たちとのお別れの日だ。場所を吹田キャンパスに移して実施されたが、世界同時体験したコロナウイルス感染症の猛威の中、中止を余儀なくされた。

 海外研修としての実施は3年ぶりだ。そして30名が参加するという形は史上初だ。全員の発表する機会を得るために、12月16日(土)天王寺高校でGLHSアメリカサンフランシスコ研修に参加したメンバー(茨高からは2年生1名、1年生2名、計3名が参加)による選考を兼ねたプレゼンが行われた。十数年の歴史の中で、諸先輩たちもここで何度も練習し、何度も挫折を味わい、励まし合いながら研鑽を積んだ。懐かしの総合演習室だ。

 各グループの発表、それぞれが自分の経験してきたこと、伝えたいことを精選し、届けていく。"People can change just in 7 days." "English was a subject, but English is a tool now.""Everyone is different, and Everyone is special." "To do or not to do, that is the question.""Love what you do." 発表者が真摯に向き合う姿、そしてそれと同じくらい暖かく包み込むようなまなざしで聞き入る聴衆。自分のプレゼンをすることで精いっぱいであるはずなのに仲間の発表に視線を送り、耳を傾ける。この相互に高め合おうとする姿勢がこのチームの最高の力だ。

 主催者である天王寺高校の校長先生、帰国後の参加者の話を聞いて福島の付き添い、団長を引き受けてくださったと仰っていただいた生野高校の校長先生、全員の発表が叶う道がないかとお運びいただいた岸和田高校の校長先生。海外研修に携わった14年間の中で、選考段階から校長先生がこれほどまでにかかわっていただけることはありませんでした。

 また、ジャッジで参加していただいた三国丘高校、四條畷高校、高津高校の先生方。代表になるまでの道のりなども語られ、そして70年後まで占うお話などもお聞かせくださいました。

参加いただけた校長先生やジャッジをして下さった先生方は一様にこのプログラムの中での生徒の変容、そして触れ合う中で見た生徒のみなさんの意識、意欲の高さ、そしてそれに付随する能力の向上についてお話しくださいました。

 研修参加者のみんなが幸せになること、そしてそのことが周りの人を幸せにすること、その連鎖が世の中を変えていくきっかけとなること。この日がそのスタートになることを心から願う時間となりました。ご参加いただいた校長先生、審査に携わっていただいた先生方ありがとうございました。そして準備から後片付けまですべてを整えてくださった天王寺高校のスタッフの方々ありがとうございました。