66回 Grateful! Great Graduates! GGG12

 「すべての方が後輩の方がいらっしゃいます。ではその方にご挨拶いただきましょう。」司会の方からのご紹介で、舞台でお話をされました。「自分が一番年下だと思っておりましたのに心外です。」会場中に笑いの渦を起こされ、自席に戻ってこられました。2024年度、久敬会(同窓会)総会の1ページです。冒頭のごあいさつで会長より、在校生のために130周年記念事業で施設、設備を充実させてやるためにお力添えをお願いしますというお言葉を頂き、その後の各スピーチの際にも多くのご支援の言葉を賜りました。73,74,75期の卒業間もない吹奏楽部の同窓生の木管四重奏によるIt's a small world. 北酒場、校歌の演奏は参加されているすべての人に寄り添った選曲、パフォーマンスでした。演奏から多くのメッセージを受け取り、これからの久敬会の活動に大きな光が射すように感じました。

 様々な部活動の会長さまから激励の言葉を頂戴したり、職場でお休みを取られた方が茨高の体育祭のお話をされていることからその繋がりに勇気と力を得たというお話を届けてくださる方等様々なエールをお届け頂きました。東京久敬会の方々からもスタディーツアーのみならず、様々な分野で活躍しておられる東京の同窓生も力になりたいというお申し出をいただき、心強い思いがいたしました。たくさんのいただいた思いを少しでも形にしていけるよう力を尽くしたいと感じた数々の瞬間に感謝申し上げます。

 冒頭でご紹介した最年長の同窓生の方とは席がお隣でしたのでたくさん言葉をかけていただき、その中で高校生活が人生で最高の時間であったこと(実は2年前に振り向いてお声がけいただいたことがこの時に判明いたしました。)、担任の先生にお世話になり、その感謝の念は今もなお尽きないと仰っておられました。卒業されてから、先生ご存命の間、感謝の念をお伝えするために66度の同窓会を催されたということをお聞きしました。教員の立場でお聞きするとこれ以上の幸せなことはないように思います。1年間心を通わせたことが、66回集まる機会につながる、そんな出会いが今後も茨木高校で連綿と続いていくような学校であり続けたいという強い思いを抱きました。

 It's a small world. 奥の深い選曲です。皆さまいいお時間ありがとうございました。

以下冒頭のご挨拶です。

久敬会総会・校長あいさつ(R6年度)

 久敬会会員の皆さま、こんにちは。対面での総会の開催を心よりお喜び申し上げます。

平素から母校の教育にひとかたならぬご理解、ご支援を賜っておりますことに、厚く御礼を申し上げます。令和4年度に着任いたしました校長の高江洲良昌でございます。赴任して2年半が過ぎ、なぜ茨木高校が各界で活躍する人物を輩出し続けられるのかという問いの答えが見つかりつつあります。今年度の生徒の様子をお伝えしながらその答えをお届けできればと思います。

4月27日、入学後1か月もたたない79期1年生が、京都大学時計台ホールで石濱先生よりご講演いただいた後、大学院生、大学生と同じ舞台でパネリストとして、又、司会者として諸先輩の愛に包まれながらではありますが、堂々とその時間を諸先輩と共有し、セミナー委員が「ここからは宿泊野外行事委員の出番です。バトンを受け取り、共に79期生を盛り上げていきましょう。」という発言がありました。

6月の沖縄での宿泊野外活動。沖縄戦、基地、商店街活性化、町興し、サンゴ礁保全など社会、自然、平和など様々な分野の問題にプランごとに分かれた78期生は、活動中の多くの学びをその場、その日だけの学びとせず、先日行われた「がんばるフェスタ」でポスター、冊子を作成し、沖縄で得られたことを市民のみなさまにお伝えしました。沖縄での本部高校との交流でふるまわれたサータアンダギーをご試食いただくという味付けも忘れないところが茨高生らしい企画と言えるでしょうか。

9月6日の体育祭では、象徴的な出来事としてマスゲームの演技中に音楽が一瞬止まり、数人の生徒の表情に戸惑いを感じたその瞬間、「続けよう」の一言、気を取り直して何事もなかったかのように演技を続ける対応力を示し、見事優勝を勝ち取りました。77期生が示してくれた、ここぞというところで発揮できる力は78期(2年生),79期(1年生)がまさに今年、様々な場面で自らが企画し、自らが取り組み、実現し、身につけてきた力、この学年を積み重ねてきた中で得られた復元力であったように思います。これこそ有形、無形の茨高文化が沁み込むように伝播しているからに他なりません。ではなぜこのような形で沁み込んでいくのでしょうか。

 その答えの一つは間違いなく諸先輩の力を頂く諸行事、春の京都大学でのスプリングセミナー、学問発見講座、東京スタディーツアー、京都大学研究室訪問、オータムセミナー(10月8日)、PTA進路講演会、卒業生講座(ともに本日)、そして課題研究。各講座のテーマに沿った内容のご教示、講義で学ぶべき本質的な部分はもちろん、人生で歩を進めるということに対して先輩として半歩だけ前から、包みこむような、ほのかな温かみのある呼びかけ、お声がけ、言葉がけ、そして思いを届けてくださっています。

 久敬会の皆さま方には、2025年の創立130周年の記念事業にもお力添え、ご支援いただきますとともに、母校の教育のために、日々の授業をはじめ学校行事、課題研究など様々な場面で引き続きご指導いただきます。今後とも厚いご支援、ご協力をいただけますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、私のご挨拶といたします。ご清聴ありがとうございました。