10月11日(土)11名の卒業生の方々にお越しいただき、卒業生講座を実施しました。
「明日にワクワクできる自分になる ~人との関わりと自分の強みの見つけ方~」
「氷が水に沈む?不思議な極限環境の世界と材料科学」
「未達の学問領域-防災学への誘い」
「16:9を飛び出ると...?テレビの外で見たものは」
「『六道絵』を読み解く ー 仏画に描かれた死後の世界 」
『紆余曲折な人生からのプラントエンジニアとして ~「えっ?どこそれ?危なくないの?」って言われる国で働いたりしてます~』
「医薬品開発における有機化学の役割とその重要性」(薬学部の紹介も含めて)
「私が見てきた日本社会 その中で自分が進むべきキャリアとは?」 ~自衛官、記者、ベンチャー人事、フリーランス、社長を経験して~
「小児科医ってどんな仕事?医師のリアルな日常~ホンネまで」
建築設計界隈四方山話-海外経験から万博裏話まで
校長室に入ってこられ、上記のタイトルの下に書かれた講義内容のシラバスをご覧になった先生のお1人は、「自分の講義をそこそこにしてほかの方の講義をお聞きしたい」と笑顔でお伝えくださいました。90分のご講義の中身を理解することが叶わなかったり、その深遠さに立ちすくむような場面もあったかと思いますが、研究、あるいはまさにここでしか聞けないその道のお話を聞くことでそれぞれの進路の入り口に立てたと実感した人もいることだと思います。―温・冷水のシャワーの仕組み、1995年、2011年地震の揺れ方と建物の構造や歴史との関わり。そしてその認識の共有芥川龍之介の罪悪感、シノビ―のマネジメント、六道輪廻、各七日の意味合い、何もないところから突然水が出る、「質問は?」の問いかけに応じたありったけの力を込めた問い。「来てよかった、得られるものがあった」と思ってもらえる未来を見据えた取り組み、マスコミやSNSとは違う視座からの今の政治や社会に対しての描写。ほんの数分だけお邪魔した自分にはとても綴れないさまざまな驚きや学びが数々あり、それがこれからの生徒一人ひとりのこれからの広がりや深みだけではなく世の中がより味わい深くなるための第一歩として今日があることにより深い感謝の念を抱いております。講師の方と校長室でお話しする中で2011年が事実というより、史実としてとらえられているということの意味を考える機会となったとおっしゃっていたことがひときわ心に残りました。時が流れ、変わらず伝えていかなければならないことと時代の流れに会った適切なものを探し、共有していかなかればならないということは永遠のテーマであることを改めて実感しました。
講義の最後のところで、人差し指を相手に親指は天井を向き、他の指をぐっと丸め込んで手のひらでピストルを作りペアの人に向かって「あんたが悪い」と叫ぶアクティビティー。「あんたが悪い」が教室中で鳴り響いた。相手を指さす指は一本。でも3本の指は自分のほうを向いている。その意味を考えるといいね。令和の今、この時代にまさしく鳴り響くワンショツトをいただきました。
土曜日の貴重なお時間をくださった、卒業生のみなさま、ありがとうございました。講師の皆様同士が旧交を温められるところからより年の離れた後輩に学びを与え、思いを伝え、校長室に戻ってこられるお姿にいつもお力をいただいております。ありがとうございました。
携わってご準備くださった教職員のみなさま、ありがとうございました。