修学旅行2日め(11/10)番外編

 酪農体験でお世話になった牧場主の方のお話を紹介します。

 高校卒業後すぐに牧場の仕事につき、50年続けておられるそうです。

 今日の体験で、搾乳させてもらった牛は妊娠中。雌牛が生まれると乳牛として育てていかれるそうですが、雄牛が生まれると、2年ほどで肉牛として出荷されるそうです。かつて、ご自身が育てた雄牛が食肉になる場面に立ち会われたそうです。大切に育てた牛が命を絶たれ、解体され食肉となっていく姿にふれ、非常にショックを受けられたようです。「もう肉は食べたくない」と思った瞬間、人間はいろんなものの命を「いただいて」生きているんだということに、あらためて気づいたそうです。魚や野菜を食べるのも同じで、その「命」をいただいているのだと。「いただきます」は「『命を』いただきます」であり、単に「いただく」のではなく、その「『命を』預かっている」のだと。そして、「預かった『命』」を大切にしたいと。

 「『命を』いただく」というお話は、他でも聞きます。でも、一般論ではなく、実体験に基づくお話は非常に深く心に残りました。生徒も真剣に聴いていました。「預かった『命』」を大切にする。生徒の心にもしっかりと残っていることだ思います。