7月7日(月)午前中にタイのバンコクからの小学校の算数教員を主体とする方々が大阪府教育センターを訪問されました。あいにく小雨のぱらつく天候でしたが、バンコクの教員団の方々はにこやかな笑顔をたたえてセンターに到着されました。
別館4階に移動し、プレゼンテーションルームにおいて、まずセンター所長からの歓迎挨拶を行いました。滞在している間、日本の教育について多くを知っていただくとともに、日本のおもてなしの気持ちにぜひとも接していただきたいという旨の挨拶でした。
続いて、センター指導主事より、日本の学校制度と算数、数学教育についての説明を行いました。授業風景を紹介したビデオなどを交えて、算数、数学教育の現状と課題について説明し、大阪府の教員が開発した数学授業用ソフトも紹介しました。小学校の算数授業についての質問の時には次から次へと手が上がり、大変活発に質疑応答が行われました。文章問題はどのように教えているのか、興味関心の低い子どもたちにはどのようにケアをしているのかなど、タイと日本で共通している課題についての質問が目立ちました。
次に、日本でのICTを用いた授業についての紹介が行われました。小学校や中学校の段階から様々な教科の授業でICTが用いられはじめていることや高等学校での「情報」関係の授業の説明などが行われました。その後で、各自に1台ずつ用意したタブレット端末で、大阪府教育センター附属高等学校の生徒が授業時に撮影したセンター近隣の美しい風景写真を見ていただきました。算数、数学教育の説明の時でも、ICT授業の説明の時でも、バンコクの教員の方々の熱心な聴講態度が非常に印象的でした。
最後にカリナビ(図書館)に移動し、日本の新旧の教科書などを見てもらいました。教科書については、バンコクの教員の方々の興味関心が高く、一冊一冊を手に取って丁寧に読んでいる方が多数おられました。あちらこちらで教育についての質疑応答の場ができて、矢継ぎ早に様々な質問が出ました。
国際的な視点からも教育をとらえている大阪府教育センターとしては、このようなかたちで外国の教育関係者の方々と温かく交流するという、良い機会を与えてもらいました。バンコクの教員の皆様、大阪府教育センターでの滞在はいかがだったでしょうか。我々の紹介を通して、皆様に日本の、そして大阪の教育の取組について少しでも理解していただければ幸いに思います。
カリキュラム研究室 完