9月6日(金)に、指導主事学習会―算数・数学―(第4回)を、Zoomを活用したリアルタイム形式で実施しました。例年9月初旬に行われるこの学習会では、「全国学力・学習状況調査を活用した授業改善」というテーマで、小学校算数、中学校数学の調査問題を活用した授業改善について考えています。
前半は、小学校算数の調査問題について、学習会担当者から大阪府の結果の分析内容についてお伝えするとともに、特に課題の見られた「速さ」を扱う問題を取り上げ、第5学年「速さ」の単元の指導のポイントを、参加者がグループで協議しました。
授業づくりで大切にしたいこととして、目的や場面に応じて、「単位時間当たりに移動する長さ」や、「一定の長さを移動するのにかかる時間」として速さを捉え、速さを比べることができるようにすることについて話し合われました。この単元では、「速さを求めること」に注目しがちですが、学習指導要領に記載されている「異種の二つの量の割合」のまとまりの中で取り扱われていることに注目して、割合に関する丁寧な指導を各学年で続けていくことが重要であることを確認しました。
後半は、中学校数学の調査問題について、担当者から大阪府の結果の分析内容についてお伝えするとともに、特に課題の見られた「箱ひげ図・四分位範囲」を扱う問題を取り上げました。第2学年「データの活用」領域において、統計的問題解決の過程を進めるために、様々な視点でデータを多面的に考察し、問題解決につなげるための題材について協議しました。
例えば、学校行事や地域行事を実施する時期について検討する際に、気温のデータを分析して検討するだけでなく、雨量や混雑状況など、様々なデータを分析して検討することで、行事の実施時期を多面的によりよく検討しようとすることができることなどが話し合われました。
全国学力・学習状況調査における調査問題の作成の趣旨は、「学習指導要領で育成をめざす資質・能力を、問題の形式で伝えるもの」とされています。調査問題を子どもたちへの学習指導の充実につなげていただきたいと思います。
(小中学校教育推進室)