8月3日「選手権に向けて③」

自分はこの2年半、多くの経験と後悔があった。
 
畷高に入り、「中学からやっているから」と言う軽い気持ちでサッカー部に入部したが、
入部後すぐに中学のサッカーとはまるで違うものに感じられた。
 
しかし、当時2年生と3年生に同じ中学校の先輩がいたこともあり、
やってやろう!」と言う気持ちにすぐ切り替えることができた。
 
その頃、今では当たり前にやっていることを誰よりも早くやり始めた自信があった。
 
この「当たり前にやっていること」というのは
多くの先輩方が行っていたことを真似して、まずは追いつこうとしていた。
 
今では当たり前のことでも1年生にとっては誰でもできることではなかった。
 
他にもクラブTシャツの製作を任されて、
それを達成した時の充実感から、チームに思ったことを発信することもあった。
 
それを評価されて、何度かAのメンバーに入ることができた。
 
今思うとメンバーに入れているという状況に満足していたのかもしれない。
「スタメンで出ることは無理だ」とどこか自分を制限していたのかもしれない。
 
その結果、時間が経つにつれて、
周りの同級生たちが自分と同じように成長し、みんなに追い越されていった。
 
1年の最後、2年生になる春休みに急にメンバーに入れなくなったことを今でも覚えている。
 
そこから1つ上の代が引退するまで自分はサッカーに対して本気で向き合えていなかった。
 
先輩が引退し、最後の選手権で泣いている姿を見て、
自分ならこの場で自然と涙が出てくるだろうか、それほど努力してきただろうか。
 
そう考えた時に今のままでは絶対にそうはならないと感じた。
 
先輩が引退してからやっとサッカーと向き合い始めるのは遅すぎる
また、先輩に対して失礼なことをしたということは十分理解している。
 
その中で現状の自分は3年生最後の選手権前のテストで欠点を取ってしまっている。
 
欠点を取ってしまったから勉強を頑張るのは当たり前。その分周りより努力する。
 
1年生の終わりから1つ上の代が引退するまでの期間、
この期間で周りのみんなが積み上げてきたものは並大抵のものではない。
 
それをこの短期間で覆すことができるほどの努力、自分のためだけでなくチームのための行動。
 
選手権までの残り少ない期間で今の自分だから、
こういう経験と後悔をしてきたからこそ出来ることを精一杯やる。
 
選手権という舞台で、1年前の後悔を自分自身で取り返す。
 
3年プレーヤーS
 
掲載:顧問山磨