「ディフェンダー ~U-18·インターハイに向けて~」

頼れるディフェンダーって何だろう? 良いディフェンダーってどういうことだろう?
僕は最近ひとりのDFとしての自分について考えることが多い。

サイドバックになって一年半、今まで多くの課題と出会ってきた。今まではそういった問題に対し、自分なりの答えを持たず、その場しのぎでやり過ごしてきた。

しかし新チームとなり、自分たちが試合に出るようになると、まるで何もできない。僕がようやく少しずつ自分と向き合えるようになったのはそこからだった。

5失点して敗れた天王寺高校との練習試合で、僕は右サイドバックとしてフル出場した。試合を通して相手のウインガーに好きなようにプレーされ、何もできなかった。何一つ見せ場を作れず、ただ無力感を感じただけ。正直ピッチにいるのが辛かった。また弱い自分から逃げたかった。

でも、試合に出る、出たいと言う以上、もう逃げられなかった。 僕は一度逃げた身だった。僕はボランチとして入部した。そこそこやれるだろうという若干の自信はあった。しかし、そんな甘い考えはすぐ捨てさせられた。同学年には現キャプテンを始め、強力なライバルがいた。

様々な試合の機会を通して感じたのは「これは勝てない」ということ。75期生が引退すると同時にボランチを諦め、比較的ライバルの少ないサイドバックに転向した。

こうして自分のポジションを諦めてまでディフェンダーになったのだから、また途中でやめる訳にはいかなかった。自分と向き合い、行動するというのは本当に難しいこと。

でも、本当にたくさんの人の支えのおかげで、守備のスキルを始め、今はかなり技術的に成長できたのではないかと思う。

ただ、僕の目指す「頼れるディフェンダー」はもっと多くのことができなければならない。1vs1の守備、浮き球の競り合いなど技術的なものから、最後まで走る体力、声をかけ続け、盛り上げる力、僕にはまだまだ足りないことが多い。

目標はインターハイのスタメン。今の課題、これから出る課題、僕はさらに多くの課題と向き合うことになるだろう。でも、僕が学んだことは、自分の課題は成長のチャンスにもできるということ。あと約二ヶ月、これからも自分と向き合い、行動し続けられる人でありたい。

2年 プレーヤー Y

掲載:顧問浅田