10月19日(日)に宇宙航空研究開発機構(JAXA)と大阪府教育センターが主催する「コズミックカレッジ・楽しい宇宙授業」が大阪府教育センターで開催されました。大阪府内全域から集まった小中学生35名とその保護者は、JAXA宇宙教育リーダー杉野文昴先生の話に熱心に聞きいっていました。またこの宇宙授業には大阪府教育センター附属高校サイエンス部の生徒2名がアシスタントとして参加してくれました。
1時間目は大気と真空についての実験です。真空ポンプで気圧を下げていくにしたがって、風船が膨らんだり、マシュマロが膨らんだり、水が沸騰したりする様子を観察しました。人類初の船外活動(宇宙遊泳)を行った旧ソ連のアレクセイ・レオノフ宇宙飛行士が船外活動をしたときには、宇宙服が大きく膨らんで大変だったという話を聞き、参加者はあらためて宇宙環境の厳しさに驚いていました。その後、手動式のポンプを使って自分たちの手で気圧を下げる実験を行いました。ラップが破裂したり、空き缶がつぶれたりするたびに、参加者からは歓声が上がりました。
2時間目はロケットの原理を考える実験です。かさ袋を利用したロケットのボディーに尾翼やフェアリングをつけて重心のバランスを考えて飛ばしました。大ホールの階段状座席の最上部から階下の標的めがけて、いっせいにロケットを発射しました。その後部屋に戻って、アルコールロケットの演示実験を行いました。エチルアルコールに酸素を加えると、発射されやすくなったことから、物が燃えるには酸素が必要なので、本物のロケットでも液体水素だけでなく液体酸素も搭載して打ち上げられることが理解できました。
参加者からは「普段学校でも家でもできない実験をいろいろしてくれたので、参加してとてもよかった」、「ロケットが飛ぶしくみなど、宇宙について様々なことを知ることができてよかった」といった感想が寄せられました。
(理科教育研究室)