対面型研修だからこそ学べること

 8月5日(水)、府立学校実習教員研修Aを実施しました。この研修は、実習教員が担当教科・科目に関する基礎知識を学んだり、実験・実習を効果的かつ安全に行うための工夫や準備についての理解を深めたりして、実習職員としての資質と能力の向上を図ることを目的としています。当日の研修は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、3密を避けるため、研修会場の収容人数を定員の半分にするほか、消毒薬の設置や換気等の感染症対策を徹底して実施しました。

 実習教員は、教諭の職務をサポートして、学校での児童生徒への学びの支援や、生徒指導を通じた自立・自己実現の支援など教育活動の重要な役割を担っています。現在の府立学校の実習教員は、今年度新規に採用された実習教員も含め約390人が在籍しており、本研修には22名の受講者が参加されました。

 今年度は、化学分野と地学分野における「観察・実験の基礎技能」と題して研修を行いました。

 化学分野では、時計反応の実験を通じて、試薬を正確に測りとったり、時間を正確に計測したりする実習を行いました。この反応では、2つの無色透明の液体を混合すると、最初は目に見える反応は起こらないのですが、しばらくすると混合液が突然青色に変化します。実験では、溶液の濃度を変えることで、青色に変化するまでの時間の違いを正確に計測し、濃度と反応速度との関係をグラフに表して、これらが比例関係にあることを確認しました。

 地学分野では、「関西になぜ火山がないのだろう」というテーマから始まりました。世界有数の火山国日本でありながら、私たちの住んでいる関西には火山がないという不思議なことに気付き、その理由を理解したうえで、火山の特徴である火山岩の分類、火山灰の観察の実習を行いました。

 受講者からは、「今年初めて実験を担当することになったが、今回の研修はとても役立ちます。」や「生徒の視点で考えながら受講しました。実験は生徒もわかりやすく、楽しいものになると体験しながら感じました。」などの意見がありました。また対面型研修だからこその意見として「Webではなく、自分で作業することで、より理解ができました。」がありました。

こうした受講者の声を踏まえ、大阪府教育センターは引き続き研修の内容の充実に努めていきます。

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(高等学校教育推進室)

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