研修における合理的配慮の充実をめざして

 大阪府教育センターでは、これまで聴覚障がいのある受講者への合理的配慮として、講義資料の事前配布や手話通訳者・要約筆記者の派遣を行ってきましたが、今回、新たにShamrock Records株式会社のコミュニケーション支援・会話見える化アプリ「UDトーク」を導入しています。

 UDトークの利用により、研修講師の音声やスクリーン上の動画の音声を、受講者の座席に配置したタブレット端末画面にリアルタイムで文字化して表示できるため、受講者への情報保障の幅が広がりました。翻訳機能の即応性の高さによる、ほぼタイムラグのない文字化は受講者にも好評です。

〔UDトークとは〕

UDトークは3つのコミュニケーションを実現します。1対1の会話から多人数の会話や会議まで、使い方次第で幅広く様々な方とのコミュニケーションに活用することができます。UDトークを導入することで障がいの有無や言語環境の違いをサポートし円滑なコミュニケーションを行うことができます。再翻訳機能で翻訳結果を確認しながら会話をすることができます。必要に応じて原文を修正したり言い直したりすることでコミュニケーションをサポートします。

(Shamrock Records株式会社 Webサイトより引用)

(写真:研修におけるUDトークの提供の様子)

 当センターの研修では、受講者の希望に応じて、研修講師が話したことを即座に文字で確認できるよう受講者の机又は近くの座席にUDトークを使用できるタブレット端末を配置しています。また、受講者が班別協議するような場面においては、他の受講者がBluetoothマイクを通して話すことで、協議内容をリアルタイムでタブレット端末に表示し、円滑に協議に参加できるメリットもあります。研修終了後には、記録機能を活用して、研修内容を振り返って確認することも可能です。

 聴覚障がいのある受講者への情報保障だけでなく、LD(学習障がい)等によって音声による情報の取得が難しい場合における情報保障等にも活用の幅を広げています。

 教育センターとしては、ICT機器等を活用し、ユニバーサルデザインの研修環境の実現に努めることで、合理的配慮について、広く理解が深まることを期待しています。(支援教育推進室)

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