教育支援センター便り3 ~10月の活動~

 大阪府高等学校教育支援センター(愛称:ルポン)では、心理的または情緒的原因などにより登校の意思があるにもかかわらず登校できない高校生を対象に「学習支援」や「心理支援」を行い、学校復帰に向けたサポートを行っています。

 「心理支援」では、小集団の中で活動への参加を通して、新しい自分自身を発見し、自己肯定感の向上につながるよう、様々な人やものと出会える体験活動プログラムを実施しています。 今回は、10月12日(月)、16日(金)に行った「情報ワーク」と、23日(金)に行った「コラージュワーク」の様子を紹介します。

 まず、12日の「情報ワーク」では、エクセルの基本的な使い方についておさらいした後、プリントの指示に従ってカラフルな表を完成させました。続く16日には、前回学んだことを活用していろいろな表作成をした上で、表計算にもチャレンジしました。

 普段はスマホを使いこなす生徒たちもパソコンを使ったエクセル操作はあまりなじみがいようで、最初は難しいと感じていたようです。しかし2回のワーク体験を通して、「使えるようになると便利!」、「意外と簡単にできる!」と、親しみを感じたようです。いくつかの表作成にチャレンジするうちに「同じ表づくりでも、アプローチの仕方が色々ある」という面白さに気付いた生徒もいて、意欲的に取り組んでいました。

 10月23日(金)には、教育相談指導教諭を招いて「コラージュワーク」を行いました。

 「コラージュワーク」とは、スポーツ誌やファッション誌、旅行ガイド、通販カタログなど、さまざまな雑誌・カタログの中から自分のお気に入りのものを選んで、切り抜き、カラーペンなども使いながら白い紙の上に自由に自分の世界を表現していくものです。

 様々な表情の動物を切り抜いている動物好きの生徒もいれば、自分の好きな色が載っているページを形にとらわれずに切り取り大胆に組み合わせている生徒もいました。完成後は、どういう世界をイメージしたのか、それぞれの生徒から仲間や指導教諭に対して自らの言葉で想いを表現してワークを終了しました。

 生徒の中には、対人不安が強く、慣れていない人と接するときに非常に緊張する子どもがいます。そのため教育支援センターでは、今回のように指導教諭を招いて、通室生徒たちが日常接している在籍校の先生方やスタッフだけでなく、様々な人と出会える大切な機会を創り出しています。

 今回、初めて出会った指導教諭と一緒にワークに取り組むことで、対人不安や緊張が少しずつ緩和し、自信が芽生えているように感じました。今後もこのような機会を重ねることで、学校復帰へのエネルギーを蓄えていってほしいと願っています。

(教育相談室 大阪府高等学校教育支援センター)

カレンダー

2024年4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

カテゴリ