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資質・能力の育成の先にある、子どもたちのウェルビーイングの向上をめざして

 令和6年度大阪府教育センター研究フォーラム第8分科会では

「未来を創る力の育成~「わかった!」「できた!」を実感できる学びを求めて~」

をテーマに、参加者の皆さんとともに、資質・能力の育成が子どもたちのウェルビーイングの向上にどのようにつながっているのかについて考えました。

 前半は、9つのブースに分かれてポスターセッションを実施しました。府内の9名の小中学校の先生方から、各教科の授業づくりの実践や、校内研究の取組み、教科の授業づくり研修の取組みについてご報告いただきました。ご報告いただいた先生方と、参加者の皆様との間でディスカッションをしていく中で、教科の授業づくりの実践、校内研究の取組み、校外研修の取組みにおいて大切にしたいことについて、考えることができました。

 各ブースにおける実践報告の詳細につきましては、今後ブログで随時紹介していきたいと思います。

 後半は、東京学芸大学の西村圭一教授にご講演いただき、「資質・能力の育成と、子どもたちのウェルビーイングとのつながり」についてご講演いただきました。ご講演の中で、前半の9名の先生方の取組みにも触れていただきながら、「そもそもウェルビーイングとはどういうことなのか」「なぜウェルビーイングが注目されているのか」「子どもたちのウェルビーイングの向上のためにどんなことを大切にしていけば良いのか」について、ご教授いただきました。

 分科会のまとめとして、次のようなことを参加者の皆様と共有することができました。

 ・すべての子どもたち一人ひとりの可能性を引き出し、子どもたちがよりよく学び続けられるようにすることを、授業づくりでめざしていく。そのためには、学習プロセスの工夫や学習課題の自分化、伸ばしたい子どもの力の焦点化などを考えていく必要があり、その実現のためには、授業づくりのための教材研究を大切にしていく。

 ・教科の学びが、社会に生かされていることを子どもたちが実感できるようにしていく。そのためには、各教科の授業において、プロダクト(学習の成果)だけでなく、プロセス(学習過程)を大切にした、探究的な学びを取り入れていく工夫なども考えていく。

 ・子どもたちの資質・能力の育成には、ある程度の時間のまとまりで考えていくことも大切である。だからこそ、適切なタイミングで子どもたちの姿を見取り、その子どもの姿から教員の授業改善・子どもの学習改善に繋げ、少しずつ、着実に、子どもたちを育てていけるようにしていく。

・これらを実現していくためには、教員が一人で取り組むのではなく、同じ学校の同僚の先生との学び合いや、校外研修での学びを通して、授業改善の工夫を学んでいけるようにする。一人ひとりの教員が主体的に学ぶことで、その学びが授業改善に活かされていく。

 参加者の皆さんからは、「子ども一人一人をアセスメントできているのか。授業においてゴールを持ってそれにあった活動ができているのか。こういった視点からも自分の授業を改善していこうと思いました。」「講演では、学校のビジョンを共有すること、子どもたち一人ひとりの可能性が発揮されるようにすることというキーワードが心に残りました。」などの感想をいただきました。

 

 最後に、西村教授からいただいたメッセージをご紹介します。

 「子どもたちが、『わかった!』『できた!』と思えることこそ、教員としてのウェルビーイングの向上そのものですよね。子どもたちのウェルビーイングの向上とともに、先生方のウェルビーイングの向上をめざして、頑張っていきましょう。」

 

 たくさんの方にご参加いただき、充実した分科会とすることができました。ありがとうございました。

(小中学校教育推進室)

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