東日本大震災支援ボランティアの活動報告

 先日の防災避難訓練の際、防災の意識をより高めてもらうために、7月15日から19日の三日間、東日本大震災の時、津波で大きな被害を以受けた宮城県の気仙沼市にボランティアに行った5名の生徒から現在報告してもらいました。現地での主な活動内容は被災者からの聞き取りや被災地で困っている方たちのお手伝いや更地への植林、現地の高校生たちとの交流をしたそうです。

 気仙沼市を襲った津波は地震から45分後に距離にして約2㎞、高さは最大17m50㎝程の波が街を襲ったそうです。もとは港町だったため、海岸沿いに住んでいる方は昔からの津波の教訓や避難方法などを教え込まれている人が多く、比較的助かった人が多かったそうですが、それに比べて山側に住んでいた人は指定避難所に逃げた人が多かったのですが、避難所の位置よりはるかに高い波が襲ってきたため、そこで亡くなった人も大勢いたそうです。この話を聞いて、避難訓練がいかに大切かを身にしみて感じたと話してくれました。

 また、最近では、テレビや新聞で報道されることが少なくなってしまったので、以前より復興が進んでいると思っている方も多いかもしれませんが、実際には復興が進んでいる場所はごく一部で、気仙沼市では未だに50%の方が仮設住宅に住んでおられることや実際の仮設住宅の様子なども紹介してくれました。

次に、9月11日に行われたセーブザチルドレン主催の「東北子どもまちづくりサミット」に参加した報告もしてもらいました。これは震災を機に、まちづくりに子どもたちの視点を生かそうというプロジェクトです。ここでは熊本の被災者の人たちとの出会いもあったそうです。

 そして、これらの活動を通じて、「今の自分たちに何ができるのか」というのを考え、メッセージを作成して熊本に送ろうと考えたそうです。校内に呼びかけて励ましのメッセージをいっぱい書いた模造紙を作成し、熊本のユネスコスクール3校に送るということです。

 自然災害事態を回避することはできませんが、被害をできるだけ少なくすることは可能ですし、自分たちの命を守るためには、日頃の備えが大切です。しっかりと防災に対する意識を持って、日々の生活を送ってもらいたいと思います。