一流のプロサッカー選手や、優れた指導者が口を揃えて言うのは、人間性が欠如していては成長はできないということ。
「人間性」「思いやり」「思考」「サッカー外」
大切とされるこれらのことの本質的な意味を考えさせられることが、最近になって多くなった。
ここ最近の試合を振り返っても、サッカーの技術や戦術以前の、メンタルや思考に関する課題がとても多かったように感じる。
感情が冷静な思考の邪魔をしてしまい、やるべき事ができなかった試合や、それぞれが自分のことしか考えられず、チーム全体が上手く機能しなかった試合が何度もあった。
感情的になってしまう時や、どうしてか分からないが上手くいかないときは、決まって思考の浅さが原因である。
今までも課題として何度もあがっている「思考」だが、どうすれば思考は深まるのか。そもそも「思考する」とはどういうことか。
このようなことを考える中で、以前読んだ本にあったある言葉を思い出した。
「感じることができなければ、考えることもできない。考える力がないということは、すなわち感受性が欠如しているということである。」
この本の筆者が言うには、感じることと考えることは並行して鍛えられる。そして感じる力とは、感謝の気持ちがあってはじめて養われるというのだ。
自分の行動を振り返ってみても、打算的な自己犠牲が多かったように感じる。
自分のことしか考えることができない人間に自分の思考の枠を超えることはできない。
感謝の気持ちを持ち、他人の気持ちを汲み取り、思いやる。今までの自分なら綺麗事だといって、向き合おうともしなかったことに、最近になってようやく向き合えるようになってきた気がする。
全員がチームのために闘える戦士でなくてはいけない。
独りよがりの思考ではチームは変えられない。自分の犠牲を背負ってまで、チームのために闘う覚悟が今の僕達にあるだろうか。
僕たちが掲げた打倒強豪私立という目標は、自分さえ良ければいいというくだらない自己愛に負けてしまうほど、冷めきった夢ではないはずだ。
もうすぐU18が開幕する。まだ今からでも僕たちは変われる。チーム全員で成長しよう。
2年プレーヤー N
掲載:顧問浅田