小・中学校理科指導者養成長期研修(前期)もいよいよ終盤を迎えました。9月25日(木)には、最後の大きな取組みである「授業プラン発表会」を実施しました。
授業プラン発表会とは、研修生が教材の開発等を行い、よりよい授業を展開する方法を考えだして、それを発表するものです。
研修生は、半年間にわたる理科の各分野の講義や観察・実験を通して、授業づくりに必要な知識や実験・観察の方法を学んできました。また、子どもたちが科学的な自然観をもてるよう、授業デザイン(子どもたちの興味・関心を引き出すとともに、自ら考え、納得でき、問題を解決する授業を設計すること)の方法についても学んできました。研修生は、これまで得た知識や体験をもとに、子どもたちの姿を想像しながら、工夫をこらした教材をつくって、それぞれが考えた授業プランを発表しました。
発表前日まで、少しでもよいものになるよう、発表原稿の修正を重ね、発表の練習にも力を入れていました。
上の写真は、発表会の前半に行われた全体発表において、研修生が自ら考えたプランの概要を発表している様子です。市町村の指導主事、小学校の現職教員、大学生など多数が参加し、熱心に発表を聞いてくださいました。
後半は、研修生ごとの展示ブースで、参加者の方に実際に体験していただきました。研修生は、教材を示しながら説明し、参加者からの質問に答えていました。子どもの顔を思い浮かべて、苦労して考えたプランだけに、生き生きとした表情でいろいろな質問に答えていました。
参加した皆さんからは、「子どもが興味関心をもって授業に参加しそう」「教具など、非常によく考えて作っている」「子どもにわかりやすく教えることができそう」と感心する声が聞かれました。研修生もよい評価を得て満足そうな様子でした。
研修生は、10月からそれぞれの学校に戻ります。研修生は、この長期研修の終了と同時にCST(コア・サイエンス・ティーチャー)の認定もされます。
CSTとは、独立行政法人科学技術振興機構の支援を受けて、大阪府教育委員会と大阪教育大学とが連携し、小・中学校教員の理数教育における指導力向上を図ることを目的として、地域の理数教育において中核的な役割を担う教員を養成するものです。研修生の皆さんが、今後この研修の成果をもとにして、よりよい理科の授業を実践し、それぞれの学校・市町村の核となり、地域の理科教育の推進に取り組んでくれるよう期待しています。
(理科教育研究室)