4月28日(火)高等学校初任者研修(農業)第3回授業づくり2を府立農芸高等学校で行いました。農業担当指導主事と同校喜多村晴幸首席が講師を務め、前半は安全教育についての講義、後半は同校の圃場をお借りして実技研修を行いました。
前半の講義で受講者は、まず安全活動の一つである「危険予知訓練」を学びました。これはイラストや実際の作業現場を見て、どこにどのような危険が潜んでいるか、それをどのように予防するかを予知する訓練です。生徒の「思考力・判断力・表現力」さらには「生きる力」を育むことにもつながる取組としてその具体的な方法について学びました。
また、この50年で交通事故や他業種における死亡事故が大幅に減少したのに比べ、農業ではほとんど変化がない現状を知り、その原因がどこにあるか探究しました。そして講義の最後は「農業・工業の実習における安全教育の手引」を用いて、実習時の安全について学びを深めました。
後半の実習では、同校資源動物科2年生とともに、鍬(くわ)やスコップなどを使用して畑の整地、畝(うね)立てなどの実習に取り組みました。経験の浅い先生は「農器具の正しい使用方法を実践的に学ぶ」、経験のある先生は「生徒たちへの指導方法を探る」、という課題をもってそれぞれ取り組みました。
今回の研修では初任者が赴任校で実技指導を行うにあたり、最低限最初に知っておくべき内容について、安全教育・安全指導の重要性を関連させながら学ぶ機会として有意義な研修になりました。
8月に開催される予定の農業実技指導力向上研修は「農業機械の安全な取扱」をめざした内容となり、初任者研修と同時開講となります。今回学んだことをしっかりと身に付けて臨んでほしいと考えます。
(高等学校教育推進室・科学技術推進グループ)