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『効果的な学習評価を行うために必要な目標の共有と協働体制の構築』 (府立堺上高等学校 パッケージ研修支援)

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、校内研修が開催できない状況が続いていましたが、ようやく今年度のパッケージ研修支援の取組みがスタートしました。

 今回は、今年度からパッケージ研修支援に取り組み組織的な授業改善を行っている、府立堺上高等学校の第1回全体研修会の様子を紹介します。

 まず、全体研修では『新しい学習評価の考え方・進め方(指導と評価の工夫・改善)』をテーマに、指導主事が講師となり、講義とワークショップを行いました。講義では、①学習評価の目的は何か、②単なる成績付けにならないためにどうすれば良いのかなどについて学んだ後に、複数の教科・科目について具体的な評価事例を紹介しながら、講義で知識として得た基本的な考え方をどのように個々の評価につなげていけばよいか理解を深めました。

 ワークショップでは、まず教科ごとに考査問題等を持ち寄り、新学習指導要領の目標に準拠した3つの観点すべてを評価できるものとなっているかどうかについて検証しました。その上で、評価できていない観点がある場合は、定期考査以外の方法も含め漏れなく評価するためにはどのような工夫や改善ができるかについて、アイデアを出し合いました。

 先生方は、現在Web配信されている大阪府高等学校教育課程協議会の各教科部会の資料で紹介されている「思考・判断・表現」や「主体的に学習に取り組む態度」を評価する様々な方法をヒントに自分の実践を紹介しながら、3つの観点をバランスよく育成し評価するための工夫について議論を重ねました。

 ペーパーテストのみに留まらない多様な評価方法を取り入れ、生徒一人ひとりの学びに着目して評価をすることは、教員の負担が増えることのように感じられるかもしれません。しかし生徒が何を身に付けどのように成長しているのかを確認する「学習評価」は教育活動の根幹であり、「カリキュラム・マネジメント」の中核的な役割を担っています。

 学習評価を効果的に進めていくために最も大切なことは「教員間での目標の共有と協働体制の構築」です。評価の規準や方法等についての悩みを一人で抱えることなく学校全体で共有したうえで、計画や評価ツールの作成を分担し、全教員が一丸となって目標に向かって協力すれば、教員一人当たりの負担の軽減にもなります。こうした風通しのよい学校づくりは、生徒目線に立った指導、評価方法の工夫・改善、さらには働き方改革にもつながるものであると、今回のワークショップに参加した先生方が積極的に協議している様子を見て実感しました。

 11月には今回の全体研修を踏まえて、指導と評価の一体化をめざした研究授業が行われます。「チーム堺上高校」が動き始めました。今後、当校の授業改善がよりよく進むよう大阪府教育センターは引き続き支援します!

(高等学校教育推進室)

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