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学習評価を考えることを通した授業改善ー長期研修生が校内研修の講師となってー

 今年度、小学校では学習指導要領(平成29年告示)が全面実施になったことにともない、観点別学習状況の評価の観点が4観点(国語は5観点)から3観点に整理されました。3観点とは、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」です。それぞれの観点の評価を、どのような規準でどの場面でどのように見取るのかを多くの教員が課題と感じています。

 小学校授業力向上リーダー養成長期研修生(以下「長期研修生」という。)は、この1年間、学習評価の在り方を考えながら、各6本の授業プランを作成してきました。例えば、算数(小学3年生「小数」)の授業プランでは、まず、国立教育政策研究所が作成した『「指導と評価の一体化」のための学習評価の参考資料』(以下「参考資料」という。)の評価規準例を参考に、この単元の評価規準を設定しました。次に、実際に、授業のどの場面で評価するのかを設定しました。その際、単元を通して「指導に生かす評価」を繰り返し、学習が定着してきた段階の後半で、発言・ノートの記述、振り返り等をもとに「記録に残す評価」を見取れる授業プランとしました。

 この算数の授業プランを活用して、3月3日(水)に、「思考・判断・表現」をどのような規準でどの場面でどのように評価していくかを考えることを通して、学習評価について学ぶ研修を、長期研修生が所属校で実施しました。研修では、まず、学習評価について考える際には、『小学校学習指導要領(平成29年告示)』の指導事項から子どもに身につけさせたい力を明確にもつこと、「参考資料」から評価規準例を確認することの大切さを伝えました。具体的には、『小学校学習指導要領(平成29年告示)』の「数のまとまりに着目し、小数でも数の大きさを比べたり計算したりできるかどうかを考えるとともに、小数を日常生活に生かすこと。」という指導事項と、「参考資料」の「小数の大きさについて、図や数直線を用いて表したり、0.1の幾つ分かを考えたりして、大きさを比べたり、小数の加法及び減法の計算の仕方を考えたりしている」「小数やその計算が日常生活にも使えることに気付いている」という評価規準例の両方を確認しました。そうしたことで、参加者は、児童たちに単に小数の表し方を学ばせるだけでなく、図や数直線を使って小数を表す方法を考える活動や、1.5は0.1の幾つ分であるかを考えて数の構成を捉え表現させ、その表現させたことを評価していくことが重要であると気づいていきました。その後、参加者は、授業プランをもとに、「思考・判断・表現」について、自分ならどの時間で何をもとに評価するかを考えました。参加者は、実際の授業プランを確認し、評価について考えることは単元計画を考えることと切り離せない関係であり、学習評価を生かした授業改善につながるということを実感していました。

 今回、校内研修で使用した授業プランを含めた長期研修生3名の授業プランは、大阪府教育センターの教職員専用サイト(パスワードが必要です)に掲載しています。単元計画や本時案、授業で活用したワークシート、評価問題などです。ぜひとも授業づくりの参考にしてください。

小学校授業プラン集(授業プラン・資料・モデル授業)http://wwwc.osaka-c.ed.jp/category/forteacher/teachers_1.html

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