8月7日(水)に大阪府立環境農林水産総合研究所生物多様性センターで中学校「理科」専門研修Aを開催しました。この研修は、中学校で行われる発展的な観察や実験に関する知識及び実施に必要な手法を学ぶことで、生徒が目的意識をもって主体的に観察や実験を行うための授業を実践する指導力の育成を図ることをねらいとしています。
前半は、講義を通して、身の回りの生物や生態系から受ける恩恵、外来生物による影響、生物多様性の大切さについて学びました。
後半は実習として、標本づくりに取り組みました。標本が分類学や生態学でどのように活用されているか、また標本の種類の特徴について学び、特定外来生物のクビアカツヤカミキリの標本を作りました。
受講者からの感想を紹介します。
・生物の多様性と持続可能な社会へのアプローチがわかりました。また大阪の生態系が今どのような状況かも初めてわかりました。地域への取り組みやこれからの地球を生きる世代への問題提起など、授業を通してたくさんアプローチできると感じました。
・改めて考えてみると、人間の生活は生物の多様性に支えられている部分が多くあり、種の減少は、生活に大きく影響することを実感することができました。
・標本をつくるのは初めてでしたが、この経験で感じたことを子どもたちに伝えていきたいと思います。
・生物多様性の保全については知っているつもりでしたが、自然を守るためという何となく大きな印象があるため、あまり身近に感じていませんでした。今回の研修で生物多様性を守ることは、私たちの生活を守ることだと実感し、自分事として考えられるようになりました。
(小中学校教育推進室)