校長 片山 造
実家の机の整理をしていると、高校時代に使っていた文房具が出てきた。その中に、何色も描くことのできるペンがあった。(まだ使えるだろうか?)試しに紙にペン先をのせると、その内、何色かは今も使うことができた。なんだか、ホッとした。
そういえば、先日、初めて?目薬を使い切った。日々の生活の中で、消しゴムを始めとして(ものを使い切ること)はなかなかないように思う。
反対に、最近やりきらなくなった習慣がある。それは、(米粒を一粒残さず食べること)。幼い頃の食事の時、父親から米粒を残しこっぴどく叱られたことがある。その記憶が強く、つい最近までお腹が一杯でも最後の一粒までの残さず食べていた。
それなりの年齢になり、完食することがしんどくなってきたので先日、実家に行った時、許し?をもらおうと父にそのことを話した。すると父は、「そんなことあったのか。おぼえてないなぁ。」「いつもきれいに米粒をたいらげるなぁと感心していたよ」とのこと。
親から受け継ぎ、長年守ってきたこの教え。今まさに、その役割を終えたのかもしれない。
ほとんど使われていない消しゴム。これについては、体裁を整え、子どもと一緒に(遊び用に)使おうと思う。