落書き✖⇒校内ピカピカ計画

校長  片山 造

🚈 外国の地下鉄の話

 イギリスロンドンの地下鉄で落書きが一掃されたのは有名な話。時の市長が、全ての壁をきれいに白ペンキで塗ったところピタリと落書きがなくなったという。この施策は(美しいものを汚したくない)という人間の心理を利用したもの。

 次にアメリカのニューヨークの話。ニューヨーク地区連邦検事という職業から市長に転じたジュリアーニ。就任後に取り組んだのは「地下鉄の落書き」の一掃だった。いきなり重大犯罪の防止対策に手をつけられなかったため、ジュリアーニは弱腰だとバッシングされてしまう。しかしながら、ジュリアーニと彼をサポートした警察幹部には信念があった。この背景には、※「割れ窓理論」の発想があった。小さな犯罪を徹底的に排除していくことで、どんなに小さな犯罪であれ罰せられるとのシグナルを送り、それが安全な街作りにつながるというもの。

 初めは馬鹿にされた取組みだったが、彼の信念は実を結ぶこととなる。数年間のうちに殺人、暴行、強盗といった凶悪な犯罪の数が激減し、「犯罪の街ニューヨーク」から「家族連れにも安心な街ニューヨーク」に変わった。地下鉄の落書き対策が大きな成果を生んだ例である。

 さて、「福泉高校 校内ピカピカ計画」に向けた最良の方策は?