フィンランドレポート 5月5日(1)

 europe04_01.jpg今日も朝から雪。気温もホテル出発時には、まだ3度。フィンランドでも5月のこの時期にこれほど寒いのは珍しいとのこと。
 今日から視察を開始します。最初の訪問地は、クオッパヌンミ小中一貫校です。2004年に創立された学校で、小学生が約400名、中学生が約130名在籍しています。また、重度の障がいのある子どもたちも通学しており、自閉症のある子どもをはじめ、個々のニーズに合った様々タイプの支援学級がいくつか設けられています。
 美しい自然の中,広大な敷地にゆったりと建てられた校舎群を巡りながら、いくつかの授業を参観させてもらいました。
 この学校では「自立した学習者の育成」を教育目標にしています。最初に参観したのは中学校の国語の授業でした。そこではメディアで使用されている画像を生徒自らが分析し、効果的な表現方法について自分の考えをまとめるなど、思考力や判断力、表現力を育成する授業が行われており、まさに当校の教育目標がうかがえるものでした。
 また、小学校の算数の授業では、ペアで問題を出し合い、それを解き合う姿が印象的で、学び合いをとおした子ども主体の授業が展開されていました。
 当校の教員との意見交換では、日本と同様にフィンランドでも、子どものネット依存から人との関わりに課題のある子どもが増えており、今後授業においても社会性を身につけさせる教育を重視していくことを強調されていました。

      (大阪府教育センター 教育課程開発部長 蛭田勲)

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