校長 片山 造
令和2年3月3日(火)午前、本校体育館にて、第35回卒業式が行われました。今年度の卒業式は、新型コロナウィルスの感染拡大を避けるため、①体育館の入口で手を消毒しマスク着用②時間短縮③卒業生・在校生(希望者)・教職員のみの式となりました。生徒たちも卒業式を「最後の授業」ととらえ、臨んでくれました。退場時、教職員が(花道)をつくり、拍手とともに卒業生を送り出しました。その後、各HR教室で担任から卒業証書やアルバムが渡され、35期生は福泉を巣立っていきました。思い出深い卒業式となりました。
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(学校長式辞)
本日ここに高等学校の全課程を修了され、晴れて卒業の日を迎えられた皆さん、ご卒業おめでとうございます。ただいま、199名の皆さんに、その証として卒業証書をお渡しすることができ、うれしく思っています。改めて、皆さんのこれまでの努力を讃えるとともに、心からお祝い申し上げます。
保護者の皆さま、お子様のご卒業まことにおめでとうございます。心も身体もたくましく成長されたお子様の姿に、皆様の胸にも熱き思いがあふれていることと存じます。
卒業に当たり、2つ話をさせていただきます。ひとつめは、「人生は判断の連続である」という話です。人間は自分でも気付かないうちに、判断しながら日々を過ごしています。起きる、食べる、話す、恋をする...これらは全て意識しているかは別に、自ら判断し実行していることです。
こんな話を聞いたことがあります。人は、この世に生まれる時、赤ちゃんになる前「この人の子供になろう」と自分の親を選んでいるという話。この話を聞いた時、いい話だなと思いました。私事ではありますが、昨年8月に女の子を授かりました。その子が、もし私たちを親として選んでくれたとしたら、その想いに応えないといけない。親として、その子に何を語り、何を与えることができるのかを強く考えています。卒業生の皆さん、今日の卒業という日を、あなた方が選び育ててくれた保護者に感謝する日としてください。
保護者の皆さま、この後、お子さんが生意気なことを言ってきたら、「あんたが選んで生まれてきたんやろ」と笑顔で言ってあげてください。
ふたつめは、「笑顔あふれる人生を!」という話です。
アメリカ先住民の印象的な言葉を紹介します。我々は自分が生まれてきた時のことを覚えてはいないでしょう。人間が生まれた時の風景を描いた言葉。
「あなたが生まれた時、あなたは泣いていて周りの人たちは笑っていたでしょう。」
あなたの誕生を多くの人が祝福し、あなたを囲んで笑顔の輪が広がっている光景が目に浮かんできます。ほほえましい、幸せの瞬間がそこにはあります。
泣きながら生まれ、まわりを笑顔にしながら、自分自身も笑いながら日々を過ごす。みなさんにはこれから、そんな人生を送って欲しいと思っています。
人生100年時代。人生は判断の連続であり、(笑顔)があれば多くの苦難を乗り越えることができます。どこまでも、【とことん】自分と向き合い、未来を切り開く少しばかりの勇気をもってください。
きっと大丈夫です。これを贈る言葉として、私からの式辞といたします。卒業おめでとう!
令和2年3月3日 学校長 片山 造