生活。(ある詩より)

校長 片山 造

『走れメロス』『人間失格』などの作品で知られている昭和の文豪、太宰治さんの詩を紹介します。この詩は教科書に載っていたわけでもなく、どこで出会ったのか覚えていませんが、心に残っている詩のひとつです。教員(社会人)になって、日々、先輩教員から指導していただきながら生徒たちと向き合う中、時折、読み返し、卒業生から(しんどい)の報告を受けた時、メールでこの詩を送ることもあります。コロナ禍の中、何かを感じ(ホッ)としていただけると幸いです。

生活。

良い仕事をしたあとに一杯のお茶をすする

お茶のあぶくにきれいな私のかおが

いくつもいくつもうつっているのさ

どうにかなる

『晩年』より