慣れ親しんだ時間

校長 片山 造

1日は24時間。12時間で午前と午後に分かれる。ボクシングの1R(ラウンド)は3分。ボクサーは日頃から、3分という時間を身体に刻み込みながら練習しているという。因みに、3分という時間は19世紀に入ってから定められたもの。それまでは、素手ではなくグローブを付けることが義務化されてはいたが、時間無制限、KOまでのカウントダウンは30秒だった。さしずめ、教師の慣れ親しんだ時間は授業時間の50分というところだろうか。(38年間勤務、週15時間の35週として)生涯に一教員が授業をする時間を単純計算で割り出してみると、19,950時間となる。因みにこれを日数に換算すると831日=2年あまりとなる。これが多いのか少ないのかはよくわからない。言えることは、知らず知らずのうちに積み上げるとそんなにもなるのかということ。そして、そのうち50分を完璧に使うことができた授業は(随分甘くみても)片手で数えるほどしかないという驚き。

先日ニュースで函館と札幌を結ぶ新型の北海道新幹線「アルファエックス(αx)」の試験走行が行われ、最高速度380キロを記録したというニュースが流れていた。アルファエックスは通常運行時、最速360キロをめざしている。(課題は現状では、青函トンネル内は160キロまでしかスピードが出せない構造になっているということ)この課題を技術者はどのようにクリアし30分の短縮を生み出していくのか。楽しみだ。

昔観た映画「BACK TO THE FURTURE」で登場する空(時空)を飛ぶ車(デロリアン)は、果たして何年後に実用化されるのだろうか。そして、そこにはどんな風景が広がっているのだろうか。

ちなみに、世界一短い競技は「スキージャンプ」で約9秒、日本では「相撲」?一方で世界一長い時間を要する競技は、イギリス発祥「クリケット」。時に1週間近くかかることもある。