校長 片山 造
1980年代、CMのフレーズに「職業選択の自由♬アハハ...」というのがあった。確か、就職情報誌のCMだった気がする。そのフレーズとともに、懐かしく思い出したことがある。それは、高校・大学時代、私に自身の将来の夢を語ってくれた友人や先輩のこと。
【其の壱】夏、自転車旅行先、満天の星を見上げながら、(科学者)になると宣言した友。
【其の弐】支援ボランティアのキャンプに参加した時、(教師)になり子どもたちを救うと語った先輩。
【其の参】高校在学中からライブハウスに出演し(ミュージシャン)になると告げた友。
共通して言えるのは、夢を語るときの友の姿は皆、眩しいくらいキラキラ輝いていたということ。そして、何も考えていない私は(聞かれたらどうしよう)明確な答えも持たず、ただただドギマギしていたということ。
(科学者は「獣医」)に、(教師は「福祉ケアマネージャー」)に、(ミュージシャンは「農業経営者」)に。そして、なぜだか、わたしは「教師」になった。もちろん、この仕事に就いたことに後悔など微塵もなく、感謝の気持ちで満たされている。
今言えること。それは、(人生は分からない。だからこそおもしろい)ということ。