家族の愛読書。「ピタゴラスイッチ」等の企画・監修者の佐藤雅彦著『毎月新聞』。もともとは、毎日新聞のコラムとして掲載されていたもの。(なるほど)と考えさせられ、(そうそう)と合点がいくものばかり。ふたつ紹介します。
『じゃないですか禁止令』
よく耳にする「~じゃないですか」。一見、軽妙に思えるその言葉のもつ(ずるさや危険性)について書かれている。以下、コラムより抜粋。
「~じゃないですか」と言われたら(言った本人がそこまで意識しなくても)そのことを知っていて当然、というニュアンスまで生むことも多い。つまり、誰かがその言葉を言ったとたん、そのことが、既成の事実と化してしまう、実に巧みな言い回しである。
ある若手社員の言葉。「こういう仕事って手間がかかるじゃないですか」それを聞いて、上司は思う(なぜ、面倒くさい、したくない)と言えないのかと。
『おじゃんにできない』(「おじゃん」とは物事がだめになること、失敗することの意)
出かけるとき、靴を履き終わった後で忘れ物に気がついた時どうするかという問題。靴を脱いで家に上がればよいのだが...どうする?
A 玄関先にある古新聞を2~3部とり、広げて目指す先まで敷きつめる。
B 両膝をついてつま先を浮かしハイハイする。
C 片方だけ靴を脱ぎけんけんする。
D 靴のままスリッパをつっかけて行く。
E 靴のまま接地面を少なくして上がる。
F 古新聞を2枚広げて両手に持ち松の廊下の「殿中でござる」方式で進む。
ありえない展開?もありますが、考えるだけで(ムフフ)と笑えてきませんか。