「大阪府探究セミナー」 報告

 8月17日(木)、18日(金)、19日(土)、26日(土)の4日間、大阪工業大学の3つのキャンパス(大宮キャンパス、梅田キャンパス、枚方キャンパス)において、大阪府探究セミナー『超』探究Summer Schoolが開催されています。

 今年度新たに実施する、大阪府教育委員会と大阪工業大学主催の府内の高校生を対象とした最先端の研究を体験できるセミナーです。講義や体験、実習を通して、理工学分野の研究の一端を知り、理科や数学、工学に関する興味・関心をさらに喚起させ、今後の探究活動に資するとともに、参加した生徒どうしの交流を促し、互いに刺激を受けながら切磋琢磨することで、学習や進路選択に関する意欲を高めることを目的としています。

 「都市デザイン・インフラ・防災」、「建築」、「機械」、「電気電子・システム」、「電子情報」、「化学」、「環境・資源・持続可能」、「医工学・人工臓器」、「ロボット」、「システムデザイン・情報・IoT」、「インテリアデザイン・プロダクトデザイン」、「プログラミング・情報」、「映像メディア・AR・情報」、「データサイエンス・情報」、「経営・ビジネス」の15の分野からなるプログラムが企画され、それぞれ生徒の興味・関心を引く内容になっています。

 

 本校からはのべ27名の生徒が事前予約しました。昨日、18日(金)の午前中は大宮キャンパスで行われた、本校で最も人気が高く6名の生徒が参加した、「経営・ビジネス」分野の知的財産学部が行う「アイデアをビジネスに。世界を変えるイノベーターになろう。」の様子を見てきました。1つのビジネスストーリーの中で、ステージ1からステージ4まで段階的に、与えられた情報や状況を分析しながら、どのような選択をしていくのかを謎解きゲーム感覚ですすめながら、ビジネスや法律など、社会の仕組みを学ぶという工夫された内容でした。

 ゲームは大学院生が検討を重ね作成したもので、今どきの発想が盛り込まれた、よく考えられたものだったようです。生徒たちは6人程度(うち1人は進行役の大学院生)からなるグループに分かれ、楽しそうにゲームに取り組みながら、学んでいました。

   

 午後からは、同じ大宮キャンパスで行われた、「環境・資源・持続可能」分野の環境工学科が行う「光合成の効率を実測する」の様子を見てきました。「木質バイオマスの熱量分析と元素分析」というサブテーマがつけられており、光合成のエネルギー効率をどのようにして求めるかといった講義の後、トウモロコシの軸を燃焼ボンブ(高圧酸素を封入した密閉容器)内で燃焼させ、容器を水に沈め、水温の上昇(燃焼熱)を測定するという実験を行っていました。少しのトウモロコシでも容器を持つことができないほど熱くなるのを参加した生徒全員が体感し、驚きを感じていました。その後は、結果の分析を行ったうえで、サステナブルなエネルギーについてディスカッションが行われました。

  

 15あるプログラムの中の2つしか見学できていませんが、生徒の楽しそうな顔や真剣に取り組んでいる姿を見ることができたことから、今回の企画は成功だったのではないかと思います。今回、プログラムを担当いただいた大阪工業大学の先生方、学生の皆さんに感謝します。

 生徒には日頃から、様々なことに積極的にチャレンジしてほしいと伝えています。こうした企画にも自主的に参加することで、大なり小なり得られるものはあると思いますし、主体的に取り組むことでより大きな成果が得られるものと考えています。先日のグローバルリーダー養成プログラムの際、生徒に話しをした「同じプログラムに参加しても、どれだけ自ら主体的に取り組んだかによって、得られる成果(個人の成長)には大きな差が生まれる。」ということです。

 今回参加してくれた生徒にとって、新たな発見があり、それが興味・関心を高め、学ぼうとする意欲につながるものであったのなら、とても嬉しいです。

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