先日、僕は2度目の選手権を迎えることができました。
去年は僕たちが未熟で練習を停止させられていたのにもかかわらず、当時のキャプテンと副キャプテンに気を遣っていただいて、Jグリーンで行われた大阪偕星学園高等学校との試合を全員で見に行くことが出来ました。
そのとき一年生ながら選手権が素晴らしいところだなと学年一同で感じました。『すごいな、俺らもこの舞台に立とうな』とお互い言い合いました。
しかし今年はその何倍もの感動がありました。
僕にはもう1人学年でサッカーを高校から始めた友達がいます。
最初の頃はただ声を出すだけで何も考えずにただサッカーをしていました。その当時は一生懸命やっているつもりで、何故頑張っているのに認められないんだと、情けないことに友達と焦りを感じ、部活に対しての熱意が薄れていきました。
しかしそんな中、山磨先生からのお言葉と学年の友達との相談を経て『キーパー』になりました。
僕たちの学年にキーパーがおらず、このまま部活に取り組ませてもらっていても、勝てる試合に勝てないから自分がやる。かっこ良さ。自分の身体能力を活かせる。早くベンチに入りたい。といった気持ちからで、
ただ、現実から逃れたいという気持ちも少なからずありました。
キーパーの先輩から学ぶことは新しいことばかりで、とても充実していました。また、違う視点からチームを見れて今までの自分の視野が広がった感覚がありました。
そういったことが僕には楽しくて仕方がなく、成長していると錯覚し、僕が先輩に何もかもを頼りきりになっていることに対し、真剣に考えようとしませんでした。
そして迎えた選手権2回戦
ベンチに入れさせてもらえたこともあり会場でしか味わえない雰囲気を味わうことができました。一つ一つのプレーで思わず声が出たり、得点が決まると思わず泣きそうになったり、キーパーの先輩が勇気のいるプレーをして、相手プレイヤーと接触してこっちまで緊張したり。
この1年間、3年生とコミニケーションをとり身近に感じ続けたからこそ、3年生があれだけ選手権を大切にしている理由が分かる特別な時間でした。
感動と勇気にあふれている場所でした。自分もいつしか、ベンチに入りたい!という気持ちからスタメンで出たい!という気持ちに変わり、それでもスタメンになれない自分への悔しさを、
いつもなら押し潰せていましたが、今回は悔しさだけではなく、先輩と僕とでの実力差を日頃よりも痛感させられ、無力さをただひしひしとベンチで感じました。
今後僕次第でチームは変わると思っています。僕には向き合わなければならない責任があります。今まで自分に重い責任があれば中途半端に向き合って、いつかこうなると分かっていてもなかなか行動できずにいました。
しかしながら、このチームに、仲間に、迷惑をかけないために、僕と高校から初心者で始めた友人が大舞台で活躍するために、本当に自分に自信を持って頑張り続けようと思えました。
しかし現実は甘くなく、これからのことを考えると不安しかなく、心が折れてまた泣いてしまうことになるかも知れません。
それでも自分の気づかないところで助けてくれたり、『大丈夫か?』と直接声をかけてもらったりと、今までもこれからも支えてくれるチームメイトが僕にはいて心を強く保つことができると思います。
そんなチームメイトをコロナの影響もあり、つくづく当たり前の存在じゃないんだなと選手権は教えてくれました。
選手権が終わり、3年生が引退されると自分たちの代になります。この大切な期間で自分のことに集中しながら、3年生から盗めるものは盗んで、チームを明るく笑顔にできたらいいなと思っています!
この1年間積み上げてきたものと仲間を信じ切り、勝利への強い気持ちを持って、チームに関わってくださっている方々と共に次の試合も勝ちに行きます!
応援よろしくお願い致します。
ー2年プレーヤー Hー
掲載:顧問浅田