選手権1回戦が終わった。
チームは勝利し、2回戦に駒を進め、 目標とする桜宮高校戦に近づきつつある。
それと同時に、3年生は負けたら引退という中で、
自分は選手権1回戦のメンバーに入ることはできなかった。
夏休みで良いアピールができずにチャンスはどんどん無くなってい っている。
今年の春、 僕はインターハイで1度もメンバーに入ることができなかった。
その時の自分はとにかく自分自身に情けなさを感じており、
最後まで劣等感に打ち勝てず、 何もできなかった。
そこから選手権で絶対にこの悔しさをぶつけると誓い、 今日までやってきた。
しかし、現状はインターハイの頃と変わっていない。
残された時間、チャンスは本当に少ない。
今の自分が最も恐れていることは、
もちろん、今の自分が目指すのは間違いなく選手権の舞台。
だが、 もしそれが叶わなかったときになんとなく引退してしまうことが怖 い。
全てはここまでの積み上げが甘かった自分のせいであるが、
そうなったときに、自分ができることは他の誰よりも、
そう考える一方で、これは選手権を半ば諦め、 自分にできることを探して、
でも、 そうすることでこのチームに何かを残して恩返しできるなら、 それは本望である。
先日、ある1年生のブログにこんなことが書いてあった。
「周りの同期がAチームに残っている中で、
Bチームで皆をまとめて引っ 張ってくれる先輩の姿を見て、再び頑張ろうと思えた。」
この文章を見たときに、自然と泣きそうになった。
自分を含め、 そういった1人1人の行動が
少しでも後輩に良い影響を与えれてい ることを知って、
これまで、 サッカー以外の貢献の仕方があることは重々分かっていたが、
僕も1年生の頃、当時Bチームだった先輩が良く教えて下さった。
その時はなんでこんなに1年生のために尽くしてくれるんだろうか 。
と疑問に思っていたが、 今となってはその時の自分が恥ずかしい。
その先輩は自分が試合に出られなくとも、 本当に常に明るく振るまっていたし、
その先輩に本当に良くしてもらった分、 今はチームと後輩にその分を恩返ししたい。
もう残りの時間は本当に少ない。
1日1日を大切に、噛みしめながら、
これからの少ない時間で、選手権という目標に向かいながら、
3年プレーヤーT
掲載:顧問山磨