校長 片山 造
「どうして国語を勉強するのですか?」生徒にそう問われたことがある。最初のうちは、適当に答えていたが、ある時から、こう答えることにしている。
(これから訪れるであろう人生の大切な瞬間に、大切な人に悔いなく思いを伝えるため)
ちょいと格好が良すぎる言い回しだが、心からそう思っている。これまでの人生、いろいろな出会いがあり別離があった。(人生一度きり)後悔はしていないが、あの時、こう言っておけば...と思うことは数知れずある。そして、それ以上に、人からいただいた(本気の言葉)に感謝し、折に触れ思い出している。
50歳をこえ、校長という職についた今なら、(肩の力を抜き)自信をもってこう言える。
(そのうち分かるから、その時に備えて勉強しておきなさい。)