想い

校長 片山 造

【校長先生の想い】北海道の初任校1年目のこと。12月の終業式、体育館の壇上から校長先生が生徒に呼びかけた。「もうすぐ年末、そして正月を迎える。どうか、お願いだからこの期間だけでも問題を起こさないで欲しい。」校長は特段の熱を持って生徒に訴えた。そう言えば、喫煙・窃盗・喧嘩...4月から「停学者」が絶えることがなかった。校長の苦しい胸の内を知ってか知らでか、ぺちゃくちゃしゃべる生徒たち。

【保護者の想い】懲戒の申し渡しの席でのある親の言葉。「校長先生、福泉は一人ひとりにきめ細やかな指導をするんでしょ。HPにも書いてありますよね。」怒っているわけではない。親として想いを伝えようとしているのだ。校長室を後にする際、「どうかうちの子をよろしくお願いします。」深々と私に礼をした。身が引き締まる想いがした。親が子を想う気持ちに子や先生は応えられているだろうか?

【そして、生徒の想い(推測)】卒業まで、あと65日。今年はコロナ禍で6月中旬から学校がスタート。体育祭がなくなり修学旅行が来年になった。就職・進学の試験が開始され合否が出始めている。確実にいつもとは違う時間が流れている。もうすぐ、文化祭が始まる。遠足もある。思い出たくさんできるといいな。