2学期始業式

校長  片山 造

 休業が明け、本日、ようやく3学年が揃い、2学期始業式が行われました。私からの講話の後、生活指導部より「挨拶を交わそう」「安易に薬物と関わらない」、保健室の先生からコロナ禍における過ごし方についてお話しがありました。そして、前期生徒会役員の認証式、新会長中村さんより挨拶とともに夏期休業中に熊本において活動した災害支援ボランティアの報告がされました。学校は(生徒と教員が集う場所)。イロイロあるけれど、「チーム福泉」で乗り越えていきましょう。

【校長講話】

おはようございます。2学期の始業式もみなさんに届けたい事を放送にてお伝えします。本日から3学年が揃い、5日遅れで2学期がスタートしました。2学期のスタートにあたり、みなさんに(伝えたいこと)と(お願いしたいこと)をお話しします。話をしっかり(きいて)しっかり(受け止めて)ください。では始めます。

(1)生命とルールを守る/慣れっこにならない/自分は大丈夫だとは思わない

本校では8月26日(木)のコロナウイルスの陽性者が出て、学校が休業になりました。保健所・教育庁から「教育活動を再開してよろしい」というGOサインが出され、本日、学校を再開することができました。その間の、みなさんの協力に感謝します。

その一方で、今日時点で、陽性や濃厚接触の疑いがあり自宅で待機している生徒がいます。

今後、いつ、学校が休業になるか分からない状態が続いています。大阪の府立学校ではここ1週間で約半数にあたる100校近い学校が休業となっています。他人事ではなく自分事としてとらえることが必要です。

確認しておきます。それはワクチンを接種したから大丈夫とは言えないということ。誰でも感染するということ。自分の身は自分で守るということです。ウイルスは主として口から入ってきます。そして、体力=免疫力が落ちた時に感染発症しやすくなります。

お願いです。(マスク着用)と(規則正しい生活)を継続してください。それから、(黙食)(換気)。それが、自分自身とまわりの人を守ることにつながっていきます。自分だけは大丈夫と思わず、やれることをしっかりこなしていきましょう。学校生活を守るため、みなさんの協力をお願いします。福泉高生ならできます。福泉高生だからできます。頼みましたよ。

(2)「感謝の気持ちを返す100日に!」「とにかく進級する。そのためには...」

3年生には19日(木)体育館での学年集会で本校生徒会の生徒がこの夏休みに熊本に災害支援ボランティアに行った話とともに(3年生として...)という話をしました。

2年生には23日(月)放送による学年集会で、コロナ禍において協力してほしいこととあるオリンピック選手の話をしました。

さて、今回はどんな話をしようか考えました。始業式だから?こんな時期だから?こそ話をします。

TV番組「ドラゴン桜2」の藤井君役のモデルとなった西岡さんとある先生の話をします。

(以下、西岡さんの言葉)僕は部活も勉強も、生活態度もずいぶん中途半端な高校生でした。そんな僕に、ひとりの先生が、「西岡はこのままでいいのか?」と声をかけてくれたんです。僕が生意気にも、「いいんじゃないですか。僕はこういう人間ですから」と言うと、思いがけず、先生は強くしかってくれたんです。

先生はこう言ってくださいました。「小さいころは誰でも将来の夢を自由に思い描くだろう。それなのに歳を重ねると、『サッカー選手?なれるわけないし』とあきらめていく。それは『なれま線』という一本の線が、自分のまわりを囲んでしまって、そこから抜け出せなくさせているんだ。でもそれは幻想だ。自分で勝手に限界を決めて、閉じこもってあきらめてしまっているだけ。そんな線は打ち破れるし、どこまでも頑張れる。あきらめるな。あきらめたらおしまいだ。なんでもいいから本気で打ち込めるものを探しなさい」。

ドラマを超えた、本気の熱いメッセージですね。自分で自分の限界を決めてしまったり、まわりのせいにしてしまったりすることが少なからずあります。ここは自分で「なれま線」を引かず挑戦したいところです。

さて3年生、特に就職を希望しているみなさん。間もなく就職試験が始まります。履歴書を書いたり面接練習をしたり、頑張っていることと思います。進路実現は個人戦ではなくチーム戦です。試験を受けるのは一人です。しかし、そこに至るまでは先生や友人、保護者の支えがあります。十分な準備をして胸を張り試験に挑んでください。

面接のポイントはただ一つ。面接試験は互いに心地よく「会話」できればOKです。そのためには、(自分を知り)(相手を知る)これが全てです。

3年生にもうひとつ。高校生活も残すところ100日あまり。高校生活の締めくくりとして、毎日をいかに過ごすのかは大切なことです。

ここで提案します。自分のことはもちろんですが、この100日を(今までお世話になった方に感謝を返す100日)としてみてはいかがでしょうか。方法は様々あります。そして、なによりも恩返しを考えるということ自体が(やさしく心温まるすてきな時間)です。是非どうぞ。

2年生1年生はとにかく進級することを目標にしてください。そのためには、休まず遅刻せず学校に来て授業を受け成績を残すことです。そのためには、担任の先生や授業の先生の話をしっかりと聞くことから始めましょう。ひとつずつの積み重ねが明日を切り拓きます。

(なれま線)(やれま線)を引くことなく、何事にもすすんで挑戦してください。

(3)提案?お願い?「挨拶」と「校内清掃」

2学期の終業式にお願いしたこと。覚えていますか。それは①「挨拶を習慣化しましょう」②「校内をきれいに(ピカピカ計画)」各自のHRや清掃分担場所の清掃に励んでください。またみなさんにお願いすることになります。よろしく!

最後に「ありがとう」という言葉について。東京オリンピック2020の閉会式、新国立競技場の電光掲示板にアルファベットで「A・R・I・G・A・T・O」の文字が浮かび上がりました。この光景を見て、私はありがとうと言う言葉に魂が注入され、(サンキューと同じように)世界の言葉になった気がしました。

1日に1回、「ありがとう」と人から言われる、そして言えるそんな毎日を送りましょう。