「先生はそんなにも偉いのか?先生は神様よりも偉いのか?」
北海道の学校で教員をしていた時、泣きながら向かってくる生徒がいた。詳しいことは覚えていないが、生徒の言動を注意したその後の出来事だったような気がする。
私は突然、大声を出しながら辺り構わず泣き叫ぶ生徒を前にして、なにも言い返すことができなかった。そのすぐ後、ある年配の先生から言葉をかけていただいた。
「○○への対応、正解だよ。」その言葉に、思わず「えっ?」と言ってしまった。
自分自身、その場で、きちんと説明することのできなかったモヤモヤした気持ちでいたからだ。先生は言葉を続けた。
「先生とは因果な職業で、すぐに答えを伝えたがる。自分は本当の答えにまだ辿り着いていないのにね。」
「〇〇は、今回の先生とのこと、きっと忘れないよ。先生も忘れないで欲しい。」
そう言われて、気持ちが楽になったことを覚えている。今更ながら、ご助言・ご指導ありがとうございました。