本日、本校体育館において、第38回卒業証書授与式が挙行されました。コロナ禍?ではありますが、生徒については、マスク着用が個人の選択に委ねられており、半数近くの生徒の顔(表情)をみながら式辞を届けることが出来ました。
卒業生代表の答辞のなかで、「お父さん、お母さんいままでイロイロあったけど、ありがとう」の言葉に胸がつまりました。卒業式後の38期生ムービーも制作者の気持ちが込められたステキなものでした。そして、なにより、福泉高校での日々を思い返しながら観ている38期生の姿がステキでした。
38期生の生徒、保護者の皆様、卒業おめでとうございます。思いが伝わる、よい卒業式でした。
(校長式辞)
本日ここに高等学校の課程を修了され、晴れて卒業の日を迎えられた皆さん、ご卒業おめでとうございます。ただいま、皆さんに、その証として卒業証書を授与することができ、うれしく思っています。改めて、皆さんのこれまでの努力を讃え、心からお祝い申し上げます。卒業式は「最後の授業」であるとも言われています。これまで支えていただいた全ての方への感謝の気持ちをもちながら、この時間を過ごしてください。
保護者の皆様、お子様のご卒業まことにおめでとうございます。心も身体もたくましく成長された姿に、皆様の胸にも熱き思いがあふれていることと存じます。あらためまして、福泉高校を選び見守っていただきありがとうございました。
思い返せば、みなさんがここ福泉高校に入学したのは、2020年6月のことでした。入学式でわたしは2つ話をしました。おぼえてますか。
ひとつは、先の見えないこんな時代だからこそと前置きをして、(後悔しない生き方を)という話をしました。
80歳以上の方を対象に、「人生を振り返り、あなたが最も後悔していることはなんですか?」と問いかけたところ、その答えは「チャレンジ(冒険)しなかったこと。」と答えたそうです。人生は、チャレンジ(冒険)の連続。
「あの時、こうしておけばよかった」そう思わないようチャレンジしてください。チャレンジ(冒険)は、大きければ大きいほど、やりがいがあります。
もうひとつ、(正しい言葉の使い方)という話をしました。普段、私たちが何気なく使っている言葉。人の成長に関するこんな言葉があります。(木が光を浴びて育つように、人は言葉を浴びて育つ)
「ありがとう」「おつかれさま」「なによりです」できるだけ多く、心を込めた素敵な言葉をやりとりするようにしてください。皆さんには、これから訪れるであろう大切な時に大切な人に(自分の言葉で、自分の気持ちを伝えることができる)そんな大人になってほしい。
さあ、このふたつの言葉をここ福泉高校で実現することはできましたか。まだという人は、今ここから実行してください。未来が開けてくるはずです。
さて、卒業にあたり、ひとつ話をさせていただきます。サッカーW杯カタール大会、日本の活躍は、私たちに勇気と感動とともに希望を与えてくれました。キャプテンを務めた吉田麻也選手がオーストラリア戦の試合前のロッカールームで選手たちに向かって言った言葉が素敵だったのでご紹介させていただきます。
W杯アジア・オセアニア予選で日本はまさかの敗戦スタートで本大会出場に赤信号が灯りました。そんな中、吉田麻也選手は、その熱い想いを選手たちに伝えました。
「俺が小学校の時、ワールドカップに日本が初めて出て、2002年、日韓ワールドカップをみて、自分も日本代表に入ってワールドカップに行きたいと思うようになったから、俺たちも子どもたちにそういう夢を与えないといけないぞ。その責任があるからな。先輩たちがつないできたものをしっかりつないでいこう。」
(誰かを思い)(誰かに向けて)頑張ることを応援してくれる熱いメッセージと強い意志がそこにはあります。
わたしたちの使命と責任は、胸を張り、想いや希望を未来へつなげていくことです。ここにいるみなさんに、その責任があります。
さあ、この瞬間からベストです。皆さんを応援しています!卒業おめでとう!これを贈る言葉として、私からの式辞といたします。
令和5年3月1日 府立福泉高等学校長 片山 造