「第23回文理課題研究発表会」を開催

 1月27日(土)午前、2年生が「文理課題研究」の授業における研究成果を発表する「第23回文理課題研究発表会」を開催しました。昨年度1年生の「セレンディピティ(SD)」において、「数理・自然・情報科学」、「医療・保健・福祉」、「健康・スポーツ」、「くらし・食・まちづくり」、「教育・心理」、「文化・社会」、「国際・人権」、「芸術・表現」の8つの課題分類と「プロジェクト"Nova"」の9つに分かれ、研究グループおよび研究テーマを決定しました。2年生となり、その各グループ・個人がそれぞれ設定した研究テーマについて主体的に研究活動をすすめてきました。今回はその集大成として研究成果を発表する最終発表会という位置づけです。

 岸高ホールでは、各課題分類と「プロジェクト"Nova"」の代表グループが口頭発表を行いました。ゲストとして参加してくれた府立住吉高等学校と大阪教育大学附属天王寺校舎の生徒による発表を含めて12本の発表がありました。研究テーマは多岐にわたり、どれも興味深く聞かせてもらいました。どのグループも堂々と自分の言葉で発表していたのが印象的でした。また、発表後の質疑応答では、見学していた生徒から多くの質問が出されました。

  

  

  

  

 代表発表とは別に、3階の各教室でも合計57本の口頭発表を行いました。東選択教室では、2年生と一緒に「プロジェクト"Nova"」の1年生も来年度行う研究について発表を行いました。また、今回の課題研究発表会実施にあたり、小・中学生にも発表への参加を募り、応募のあった4名の小学生にスライド発表、模造紙による発表、動画による発表などをしてもらいました。小学生が発表する3階選択教室には多くの生徒が集まり、教室に入れず廊下から見ているほどの賑わいでした。

  

  

  

 体育館では、56本のポスター発表を行いました。とても活発に質問に対するやりとりが行われていました。

  

  

  

 前半、後半あわせて3時間という設定でしたが、あっという間に時間が過ぎたたような気がします。来年度から課題研究に取り組む1年生は前半または後半で岸高ホールの代表発表を見学するとともに、他の時間帯は3階の教室で行われた口頭発表や体育館のポスター発表を自由に回りました。1年生にとって来年度自分たちが取り組む課題研究をイメージできるよい機会になったと思います。この体験を活かし、来年度は楽しみながら粘り強く研究に取り組んでくれることを期待しています。

 今回は、保護者の方や外部の方にも広く呼びかけたところ、多くの方に発表を見学いただくことができました。来ていただいた皆様方、どうもありがとうございました。

 この「第23回文理課題研究発表会」については、本校Webページの「岸高'e'博物館-探究学習-発表会-令和5年度最終発表会」に掲載していますので、ご覧ください。すべての発表のタイトルと概要を確認することができます。

 当日の午後からは、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)第2回運営指導委員会を開催しました。第1部では、SSH運営指導委員会のメンバーである大阪府教育庁のSSH担当指導主事、大阪府教育センターの指導主事、SSH運営指導委員に加えて、文理課題研究発表会での指導助言をお願いした大阪公立大学と和歌山大学の教授・准教授4名の方にも参加してもらい、生徒の発表に対する感想・意見や課題研究の指導に関する指導助言をいただきました。

 よかった点として、「伝える力は高まっている」、「分類を変えたことでどのグループもデータの扱いが多角的になった」、「『プロジェクト"Nova"』はどれもレベルが高い」などのお話しをいただきました。一方で今後の課題として、「研究することが目的ではなく、しっかりと自分事として考えることが大切である」、「考察にかける時間がたりないのではないか」、「研究テーマは広がっているが、視野が狭いのではないか」、「アンケートを活用するのはよいが、それを根拠とするには数値の扱いが大切である」、「ものづくりや価値を創造する研究が減ったのではないか」、また、「研究を深め、広げるためには、生徒どうしや教員が『なぜ?どうしてこう考えたの?』などの疑問を投げかけることが大切である」などのご意見をいただきました。ありがとうございました。

 第2部ではSSH運営指導委員の皆さまから、SSH事業における取組について指導助言をいただきました。SSHとして、「プロジェクト"Nova"」を核とし、理系分野の課題研究の拡大と充実を図るべきである。そのためにも、今回3年生が日本学生科学賞において文部科学大臣賞を受賞したことや「プロジェクト"Nova"」が成果を挙げていることについて、成果を挙げた原因を分析するとともに、そうした成果を前面に出しながら広くPR・発信していくべきであるというご意見をいただきました。

 本校ではGLHS・SSHに指定された平成23年度入学生から課題研究に取り組んでいますが、今後もこれまでの課題と成果を踏まえ、様々工夫を加えながら、課題研究の充実・発展に取り組んでいきます。特に、来年度はSSH第Ⅲ期3年めとなり、第Ⅲ期の計画で掲げた「縦割り型課題研究(全学年木曜6限同時展開)」を本格的にスタートさせます。学校として全教員が力を合わせて取り組んでいきます。

 そして、この課題研究をとおして、すべての生徒に「社会性」「コミュニケーション力」「思考力・判断力」「実践力」「"みらい"と向き合う力」を付けていきたいと考えています。その成果にご期待ください。

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