第53回ブラスバンド部定期演奏会を開催

 一昨日5月5日(祝)、南海浪切ホール大ホールにおいて第53回岸和田高校ブラスバンド部定期演奏会を開催しました。昨年度の定期演奏会をさらに上回る多くの方にご来場いただいたと思います。どうも、ありがとうございました。

  

 定期演奏会に先立ち、14時30分から「プレコンサート」として、3年生が4チームに分かれ、アンサンブルコンサートを行いました。昨年度2月4日に行ったアンサンブルコンサートでも思いましたが、改めて吹奏楽とは異なる魅力を感じました。アンサンブルではそれぞれの楽器の音色を楽しむことができることに加え、特に私にとっては生徒一人ひとりに注目しながら、それぞれ頑張っている姿を見ることができる点がよいなと感じたところです。

  

  

 定期演奏会は予定どおり、15時に開演しました。プログラムはⅢ部構成になっており、第Ⅰ部は式典などでの演奏を想定し作られたコンサート・マーチ「ARSENAL(アルセナール)」から始まりました。格調高く美しいメロディーが印象的で、定期演奏会のオープニングにふさわしいと感じる曲でした。2曲めは今年度の全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅰである行進曲「勇気の旗を掲げて」でした。冒頭から明るく勇ましい雰囲気が漂う伝統的なマーチでした。3曲めは「パラフレーズ・パァ《スタティック・エ・エクスタティック》アヴェック・アン・プロローグ・エ・レピローグ」でした。1曲の中にも、軽やかな曲調としっとりと落ち着いた曲調が突然入れ替わるなど、曲名が表すとおり、様々な場面を表現した曲なのだろうと感じました。とても聴きごたえのある曲でした。昨年度卒業した先輩による曲紹介でも「技術的にも音楽的にも高度であり、私たちの挑戦でもあるこの1曲をぜひお聞きください。」とあったとおり、生徒たちにとっては定期演奏会での演奏はチャレンジだったのだろうと思いますが、それだけにとても立派な演奏であったと感じました。

 第Ⅰ部の最後となる4曲めは「TITANIC-MEDLEY」でした。豪華客船クルーズや海をイメージさせる華やかな曲から、トラブル発生によって不気味な怪しい曲に変わり、そして沈没を表す音へ移行していく映画「タイタニック」の流れに沿った曲がメドレーとして演奏されました。その中には楽器ごとに演奏するパートが含まれており、楽しむことができました。

  

 第Ⅱ部の前半は本校ブラスバンド部OBで構成するOBバンドによる「黒いジャガーのテーマ」、「吹奏楽のための『風之舞』」、「ジェラート・コン・カフェ」の3曲の演奏がありました。本校のOBではありませんが、ブラスバンド部顧問の長谷川教諭も楽しそうにクラリネットを吹いていました。1曲めの「黒いジャガーのテーマ」はテンポよくノリのよい曲であり、指揮者は飛び跳ね、演奏者も曲にあわせて活き活きと楽しく演奏されていたのが印象的でした。2曲めは「浮世絵」の持つ独特の表現や世界観をイメージした曲、3曲めはアイスクリームにエスプレッソをかけたイタリアのデザートをイメージした曲とのことで、それぞれ趣の異なる曲でした。こうして高校生が部活の先輩と交流できる機会があることに感謝します。OBバンドの皆様、どうもありがとうございました。

  

 第Ⅱ部の後半には、定期演奏会恒例の「岸高オリジナルメドレー」が演奏されました。1年生部員が演じる劇や踊りにあわせて、2,3年生が誰もが聞いたことのある曲を演奏していきます。

 昨年度に続き、劇中の登場人物の名前は岸子と和田男でした。今回の岸子は仕事が忙しく恋人もいない28歳の独身女性、和田男はその岸子が高校時代好きだったのに告白できなかった男性という設定でした。そんな岸子が高校の卒業アルバムを見ていたら、突然、場面は高校時代に。そこでは何とか和田男に告白することができました。そして28歳の現実に戻った時、なんと実際に和田男と結婚していたという不思議かつサプライズなシナリオでした。私は1年生が休みの日にも本校正門前のピロティや中庭などで劇や踊りの練習をしているのを見ていただけに、どんなストーリーなのかも含めて、とても楽しみにしていました。練習の成果もあり、とても素晴らしかったですし、短い期間でよくここまで仕上げたなと感じました。「岸高オリジナルメドレー」では完全に1年生が主役であったと思います。舞台に上がった1年生は無事に終わってほっとしただろうと思います、お疲れ様でした。

  

  

 第Ⅲ部の1曲めはイギリスのロックバンド「ディープ・パープル」のヒット曲で構成された「ディープ・パープル・メドレー」でした。指揮者であるブラスバンド部顧問の北本教諭がサングラスをかけ、曲が始まりました。この曲では部員も全員サングラスをかけていました。「ディープ・パープル・メドレー」は私たちの世代にとってはとても懐かしい曲ばかりでした。2曲めは大人気ゲームシリーズの元祖である「スーパーマリオブラザーズ」のBGMがメドレーで演奏されました。学生指揮の奥山さんがマリオの衣装で指揮をするとともに、舞台正面のスクリーンにはゲームの画面が映し出されるという演出もありました。

  

  

 2曲めが終わった後、たくさんの方々からいただいた祝電と花束の披露がありました。どうも、ありがとうございました。その後、部長の若林さんから本日をもって引退する3年生一人ひとりの紹介がありました。引退する3年生は18名です。その後、顧問の長谷川教諭が6役(部長、副部長、学生指揮、会計、木管セクションリーダー、金管セクションリーダー)の紹介をしましたが、紹介の際には感極まり、涙していました。

その後、他のクラブ員からの引退に向けたメッセージ動画がスクリーンに流されました。他の部活動であっても部を引っ張ってきた同じ立場の仲間として、互いに励まし合い、「お疲れさま!」と言える関係は素晴らしいと思います。そして2年生から3年生に花束を渡しましたが、抱き合う場面も見られました。その後、3年生部員を代表して、部長の若林さんから挨拶がありました。定期演奏会に来ていただいた方々、日頃からお世話になっている保護者、顧問、OB・OGの皆さんへの感謝の言葉、2年前の定期演奏会で1年生としてこの浪切ホールの舞台に立ってから2年間の思い出、この定期演奏会に対する思い、そして今後のブラスバンド部への応援のお願いなど、しっかりと自分の言葉で話しをしていました。本当に堂々とした立派な挨拶でした。

  

  

 挨拶の後、3曲めはミュージカル「レ・ミゼラブル」の劇中に登場する7曲がメドレーとして演奏されました。様々な曲調の曲が次々に演奏され、ミュージカルらしい壮大さをイメージさせる曲でした。

 予定していたプログラムはすべて終了しましたが、顧問の長谷川教諭からのお礼の言葉のあと、もう1曲「オーメンズオブラブ」が演奏されました。この曲は何度か聴いていますが、一度聴いたら忘れられないメロディーでとても大好きな曲です。この曲の演奏をもって今年度の第53回定期演奏会は終了しました。

  

  

 3年生18名の皆さん、お疲れ様でした。昨年度の定期演奏会で76期の先輩が引退し、自分たちがリーダーとして後輩と一緒に部を背負っていく立場となり、しんどいことや悩むことなどもあったとは思いますが、それを乗り越え、成長した姿を見ることができとても嬉しかったです。定期演奏会に向けて練習を積み重ねてきたことがよくわかる立派な演奏でしたし、この1年間で本当にうまくなったなと実感しました。これで定期演奏会という目標はやり遂げたので、これからは次の新たな目標に向かって日々充実した生活を送ってください。

 2年生、1年生には、3年生が引退し新たな体制となりますが、新部長を中心に部員全員でブラスバンド部を盛り上げていってもらいたいと願っています。ここから1年間での大きな成長に期待しています。来年度の定期演奏会を今から楽しみにしています。

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