10月10日（木）5、6限目に、フリーアナウンサーの八木早希さんに牧野高校に起こしいただき、体育館で、１年生に対するキャリア教育の一環として、また「総合的な探究の時間」の一部となる授業をしていただきました。テーマは、【夢に向かって】。
テレビ、ラジオの番組の司会に加え、様々な文化講演会等でも進行役としてご活躍中の八木早希さん。昨年２人目のお子さんを出産され、仕事と子育てを見事に両立されています。今月からFM放送でのDJが始まったり、新たなテレビ番組出演も期待されています。牧野高校の生徒と同じ大阪府立高校出身で、高校在学中に1年間アメリカに留学し、牧野高校の生徒も多く進学する同志社大学に進まれ、大学2年生の時に、自分のやりたいことが出来るのはアナウンサーになることだと見つけられたそうです。そこから、自分で放送局に電話してアナウンサーに面談してもらい、アドバイスしてもらうという大変な行動力で、その夢を実現させておられます。
毎日放送に入社して最初の4年間は、失敗したりダメ出しされたりして落ち込んでいた新人アナウンサー時代のお話や、その時の経験から、自分が本当に好きなことは苦しくてもそれを乗り越えて続けられること、楽なことと楽しいことは別物で、本当の楽しさは楽なことにあるのではなく、実際は苦しみの先にあることなど、人が生きていく上でとても大切なことのお話がありました。
また、歌舞伎の世界を例に、プロフェッショナルになるには基本の型（かた）を身につけておくことが大事で、型無しではいけない、型を身につけてこそ「型破り」が評価されるというお話もありました。日本テレビのニュース番組「News ZERO 」で一緒にキャスターを務めた、嵐の櫻井翔さんが、番組前に早い時間から来て、番組を作る人たちとコミュニケーションを取り、地味な努力をして本番に臨んでいることの紹介等もありました。一流と言われる人は皆、そこに達するまでに、他人には見えない地道な努力や基本動作を身につけて、多くの失敗を重ねて、その上で本番前の準備をして臨んでいるというお話は、 生徒たちにとっても、一人一人が自分の将来のことを考える上で、大事なヒントになったのではないでしょうか。 授業の前に校長室で八木さんとお話ししていた際に、素直だけど受け身の傾向が強い最近の高校生気質の話題になりましたが、授業の中で、生徒たちに対して、自分が発信することの面白さ、大切さもお話しいただきました。
講義の後、将来何になりたいかという八木さんの質問に、男女の生徒４人が手を挙げ、「ラッパー」や 「看護師」、「小学校の先生」 など答えてから、何故そう思っているのかなどについて、八木さんにインタビューを受けていました。八木さんに勧められて、みんなの前で初めて自作のラップを披露する生徒もいました。１年生の生徒が、こんなに積極的に自分のことを話してくれるのを、とても頼もしく思いました。
最後に校長から、八木さんが英検1級で英語と韓国語も話せることを紹介すると、オーストラリアから牧野高校に今来ている生徒からも八木さんに英語で質問があり、綺麗な英語で八木さんが答えて、生徒たちが驚いてどよめく場面もありました。 生徒たちにとってロールモデルになる、素敵な大人との出会いは、きっと良い刺激になったと感じています。
授業が終わった後、英語科の先生たちが八木さんともっとお話がしたいということで、一緒に校長室でお話ししました。八木さんの姿勢の良さ、背筋伸ばし方の秘訣や、声が通るための息遣いの仕方などについて、目の前で実践しながら教えて頂きました。 今回は、牧野高校の先生方にとっても、学ぶことの多い貴重な時間になったのではないかと思っています。