ノーベル生理学・医学賞

皆さんも報道等でご存じと思いますが、今年のノーベル生理学・医学賞に大阪大学特任教授の坂口志文氏が選出されました。業績は「免疫が制御される仕組みの発見」です。免疫は、人をウイルスなどの外敵から守るシステムですよね。簡単な例でいえば、くしゃみや咳なんかも体を守るシステムですし、アレルギーなんかもそうです。

今回は、その免疫が暴走した際に、ブレーキをかける役目の制御性T細胞を発見したことに基づくもので、いわゆる「自己免疫疾患」などの原因をつきとめたものです。何らかの原因で、自らを攻撃してしまうことです。よく、生体肝移植等をすると、副作用が出るといいますよね。これは、移植されたものが自己のものではないという判断のもと、免疫システムが働いていることによりますね。賞のきっかけも「なぜ、免疫が自らを襲うのか」という素朴な疑問から始めたものだそうです。今、2年生は探究の中で課題解決の取組を進めていると思いますが、素朴な疑問が時として大きな発見に結びつくこともあるのです。ですから、多くのことに疑問を持ち、調べて解決してほしいと思います。その中で、解決策が見つからないものがあり、とことんまで研究すると、新たなノーベル賞につながるかもしれませんね。

過去のノーベル賞受賞者(日本人)知っていますか?

物理学賞 湯川秀樹氏(1949)、朝永振一郎氏(1965)、江崎玲於奈氏(1973)、小柴昌俊氏(2002)

     益川敏英氏・小林誠氏・南部陽一郎氏(2008)、中村修二氏・天野浩氏・赤崎勇氏(2014)

     梶田隆章氏(2015)、真鍋淑郎氏(2017)

文学賞 川端康成氏(1968)、大江健三郎氏(1994)

平和賞 佐藤栄作氏(1974)、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)(2024)

化学賞 福井謙一氏(1981)、白川英樹氏(2000)、野依良治氏(2001)、田中耕一氏(2002)

    下村脩氏(2008)、根岸英一氏・鈴木章氏(2010)、吉野彰氏(2019)

生理学・医学賞 利根川進氏(1987)、山中伸弥氏(2012)、大村智氏(2015)、大隈良典氏(2016)

        本庶佑氏(2018)、坂口志文氏(2025)

多くの日本人が受賞をしています。皆さんが憶えている人は、どれだけいますか?今後は、10/7に物理学賞、10/8に化学賞、10/9に文学賞、10/10に平和賞、10/13に経済学賞の受賞が決まります。報道に注目をしてください。

昨日は仲秋の名月でしたね。陰暦の8月15日で月が最も美しい日とされています。昨日の夜は雲も少なく月が綺麗に輝いていました。魔除けとしてススキを飾り、そばに月見団子を飾りながら月への感謝や家族の健康、五穀豊穣を祈願したといわれています。皆さんも、昨日はお団子・・・でしたか?いろいろなことを意味を理解しながら体験していきたいですね。