久しぶの授業見学です。先週の水曜日(1月29日)になりますが、1年生の「言語文化」と2年生の「歴史総合」にお邪魔してきました。
「言語文化」では漢文の「先ず隗より始めよ」を学んでいました。ちょっと長くなりますが、せっかくですからこの意味や由来を百科事典から引用しておきましょう。(たまには校長ブログも役に立つ?)(よく知っている方は飛ばし読みください)
大事をなすには手近なことから着手せよとの意。転じて、言い出した者から始めよとの意。中国戦国時代、燕の昭王が天下に人材を求めたとき、遊説者の郭隗が王に「昔、王から名馬を求めて来いと千金を託された馬丁が、遠方まで出かけて行って死馬の骨を、五百金を投じて買って帰った。王がそれをなじると、『死馬の骨ですら五百金で買う王なら、生きた馬はきっと高価に買ってくれるに違いない』と答え、はたして王は千里一駆けの名馬を三頭も求めることができた」というたとえ話を語り、「これと同様に、賢者を招こうとするなら、まず私のようにあまり優秀でない者を優遇することから始めるのが良い。そうすれば、秀れた賢人が王のもとに続々と集まってくる」と説いた、と伝える『戦国策』や『史記』の故事による。【日本大百科全書】
2年生は「歴史総合」で、「アジア・太平洋戦争はいつだったら回避できたか?」というテーマで議論していました。各グループは議論しながら一つの結論を導き出すのですが、ほぼ全てのグループで異なり、とても面白い内容となっていました。それにしても議論できるだけの基礎知識を備えているのはさすがです。
日米開戦直前に、のちに日銀総裁や東芝の社長を務めたエリートたちが「総力戦研究所」で詳細なシミュレーションに取り組み、日米開戦の結果を「日本必負」と結論付けていたと、何かで読んだ覚えがあります。近衛文麿や東條英機がその研究結果に耳を傾けていたら、太平洋戦争は回避できていたのでしょうか...? 「歴史にIFは無い」とは言いますが、史実を学びながらあれこれ考えを巡らすのは、歴史への興味を深めますね。
大阪府立泉陽高校 校長 栗山 悟
↓ 1年生「言語文化」
↓ 色々相談しながら。
↓ ○に入るのは? 「雪冤」という熟語もあるんですね。知りませんでした。(○に入る答えではありませんよ)
↑ 間違って「雪辱を『晴らす』」なんて言ってませんか???
↓ 2年生「歴史総合」