マスゲームで優勝を飾った黒色H団のマスゲーム長からコメントが届きました。体育祭までの毎日がドラマのように展開し、本番はどの団よりも輝いていたように感じました。どうぞ隅々までご一読ください。
「この度はマスゲ優勝という結果を頂けて、心から光栄です。ありがとうございました。
「どうしても来年マスゲ長をやりたい!」丁度、1年前、体育祭を終えた私はその瞬間にゲ長を強く志始めたのを鮮明に覚えています。
やるからには絶対に優勝すると、絶対に妥協せずに進めようと決意しました。そこでマスゲ長になる前の4月頃から、過去のマスゲ動画を見漁って学び、自分の中で曲、コンセプト、隊形などから振りまで、こだわった構想を練っていました。主に意識していた事は、集団になった時に圧倒されるような迫力や統一感、そして見飽きない、勢いのある、抜かりのない作品にしつつも、あくまで個人個人の振りは誰でも踊りやすい簡単で楽しいものするということです。その分、それぞれ人の配置や音を取るところなど、全体としての見え方を細かく工夫して、見ている側も踊っている側も心から楽しめるような作品を目指しました!
団練習が始まった7月10日から体育祭当日までは、息をつく間もないほどに密度の濃い、怒涛の毎日でした。正直、例年ほど時間が無く、7月の時点で、本番までに完成するか不安でいっぱいでした。
そんな忙しく焦りが募る毎日でも、午後の団練の時間になり後輩に振りを教えたり、一緒に踊ったり、たわいもない話をする時間は至福であり、私や他のマスゲメンバーの3年生の日々の生き甲斐になっていました。放課後にみんなの楽しそうな声が響き渡る教室を見ては、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
禁止期間明けからのグラウンド練習では、何度も壁にぶつかりました。特に、私の団は他の団のマスゲに比べて圧倒的に進度が遅く、本番までにクオリティの高い作品にするどころか、「最後まで完成しないんじゃないか...」と、本気で焦って、どうしようもないくらい悩んでいたのを覚えています。そんな時、同じ団の3年生や、他団の3年生がたくさん悩みを聞いてくれたり、私の気持ちが下がっている時に、一緒にどうすればいいか考えてくれたり、毎日鼓舞する言葉をかけてくれました。そして周りを見ると、私の目を見て必死に話を聞いて練習をしてくれている1、2年生が常にいました。こんなにもみんな全力で頑張ろうと思ってくれている中、少しのへこたれもだめだと、みんなの姿を見て私側も鼓舞されていました。
そこから本番までは、全員ひたすら全力で駆け抜けました。みんなが注意などを的確に直して頑張ってくれたので、回数を重ねて練習するたびに格段に揃い具合が増してクオリティが上がっていき、正面から見ていて感動するばかりでした。そして、段々とみんなの表情や踊りにも自信や余裕が出てきているのを感じられて、みんな踊っている時が本当に楽しそうだったのが、他の何よりも一番嬉しかったです。
結果発表の際、「1位、黒H団!」そう発表された瞬間は間違いなく私の人生の中で最高の瞬間のひとつとして刻み込まれました。みんなとの頑張りが評価されて、本当に心から幸せでいっぱいでした。
本番の日のみんなの気持ちの高まり方、踊っている時のみんなの熱量、演技が終わり優勝を掴んだ時のみんなから溢れ出ていた笑顔、後夜祭で踊ったときの高揚感、全て鮮明に覚えており、私にとってかけがえのない思い出の瞬間となりました。そして何より、マスゲのみんなが沢山の嬉しい感想を伝えてくれて、「みんなにとって最高の夏になったんだなぁ」と実感できたことが本当に嬉しかったです。
表現という形而上のものと点数は、完全に結びつくものではないので、それぞれがベストであることが前提の「マスゲーム」という種目だと思いますが、それでもみんなと大切に創り上げた黒団の作品をこのように評価していただけたこと、そして沢山の方々に作品を褒めて頂けたこと、とても光栄に思います。ありがとうございます。
体育祭開催のために尽力してくださった全ての方、そしてマスゲの仲間たちに本当に深く感謝しています。素晴らしい夏をありがとうございました!!」
(黒色H団マスゲーム長)